共鳴器(読み)キョウメイキ(英語表記)resonator

翻訳|resonator

デジタル大辞泉 「共鳴器」の意味・読み・例文・類語

きょうめい‐き【共鳴器】

特定振動数の音だけに共鳴するようにした中空の器。複雑な音を分析するのに使用
電波に共鳴する電気的装置共振器

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精選版 日本国語大辞典 「共鳴器」の意味・読み・例文・類語

きょうめい‐き【共鳴器】

  1. 〘 名詞 〙 音の共鳴を利用して、複雑な振動数をもつ複合音の中から、一つの振動数をもつ純音を選び出す器具。ある音に共鳴させて、その振動数を知ることができる。ヘルムホルツ‐ケーニヒの共鳴器など。この原理パイプオルガン劇場の壁の吸音装置などに利用されている。

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改訂新版 世界大百科事典 「共鳴器」の意味・わかりやすい解説

共鳴器 (きょうめいき)
resonator

音の波長に比べて小さな寸法空洞小孔があけられたもので,共鳴を利用して,共鳴振動数の音だけを取り出したり,振動数を知るのに用いられる。この共鳴器では,空洞の中の空気はばね,孔の空気は質量に相当して,一つの共鳴(振)系が構成される。とくに音の入口となる孔に頸部をつけてつぼ状の容器としたものを,ヘルムホルツのレゾネーター(共鳴器)という。この共鳴器に,さらに耳に当てる小孔をあけて聞くと,共鳴振動数の音は,直接に聞く場合よりもはるかに大きく聞こえ,さらに外部の音がなくなっても,共鳴器の中ではある程度は音が持続する。またヘルムホルツのレゾネーターでは固有振動の上音の振動数が基音に対して非常に離れているので,共鳴振動数の違った多数のヘルムホルツのレゾネーターを使えば,周波数分析器として複雑な音の部分音をさがすことができる。共鳴振動数の音に対して,共鳴器の孔の部分の空気は激しく振動し,摩擦によって音のエネルギーを吸収することになる。そのため,共鳴器は特定の振動数の音に対する吸音構造として利用されている。
音響設計
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「共鳴器」の意味・わかりやすい解説

共鳴器
きょうめいき
resonator

共鳴を利用して,振動または波から特定の振動数の成分を取出す装置。 (1) 普通は音に対する装置をさし,共鳴箱とも呼ぶ。弦楽器の胴,ピアノの響板,管楽器の管などは,形は違っているが,すべて共鳴箱である。内部に振動する空気柱をもつ木の箱も共鳴器の1種で,響箱という。これは,たとえば音叉の音を大きくするのに使われる。 (2) 電磁波や電気振動の場合には共振器という。

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