博士山(読み)はかせやま

日本歴史地名大系 「博士山」の解説

博士山
はかせやま

会津盆地南西縁山地の最高峰(一四八二メートル)で、大沼・河沼郡界をなし、滝谷たきや川・みや川両水系の分水界。北東部は急峻な斜面と深い渓谷をなすが、南西部は緩傾斜の裾野を広大に広げる。「新編会津風土記」に当山より西に連なる稜線上に伊佐須美いさすみ明神の社跡があって「其地二間四方計今に草木を生せす」と記される。会津高田あいづたかだ町の伊佐須美神社の縁起には、往古御神楽みかぐら岳より博士山に移り、さらに明神みようじんヶ岳に遷座したと伝える。古来より修験の山で、ツムヂ倉滝・地蔵岩・天狗岩・高岩などの霊場を有する。山名の由来は伝説によると往古四道将軍がこの山を越える時に、大太刀を腰に佩いて通ったことから「佩かせ山」と称し、のち博士山に改めたという(「養老ノ湯雑記」山内家文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「博士山」の意味・わかりやすい解説

博士山
はかせやま

福島県西部,柳津町南方にある山。「はくしざん」ともいう。昭和村会津美里町,柳津町の境界に位置する。標高 1482m。安山岩質の溶結凝灰岩からなる。山の西麓只見川支流滝谷川が流れ,川沿い温泉がある。

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