原基(読み)ゲンキ

百科事典マイペディアの解説

原基【げんき】

器官原基とも。発生の進行につれて胚は次第にいろいろな器官に分化するが,その際,はっきりとした器官の形をとる以前から,ある部分がある器官になるという運命は定まっている。このような部分を原基という。
→関連項目場(生物)

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世界大百科事典 第2版の解説

げんき【原基 rudiment】

生物個体の発生過程で,特定の器官に発生するように運命(決定)づけられた胚の部域(胚域)。両生類をはじめ一般に動物の胚の各胚域は発生の初期ほど,それが将来どんな器官を作りうるかという形成可能性の幅が広く,いわゆる未決定の状態にある。これら未決定な胚域の形成可能性は胚の発生が進むにつれて,ある特定の器官しか形成しないように運命づけられる。このように発生運命が決まることを決定determinationと呼ぶが,この決定づけられた胚域をそれが将来形づくる器官の原基という。

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大辞林 第三版の解説

げんき【原基】

ある物事に根本的にもとづくこと。また、物事の大もと。 「人間凡百の公正なる威権は全く契約に-せざる可らず/民約論
個体発生の途中で、将来ある器官になることに予定されてはいるが、まだ形態的・機能的には未分化の状態にある部分。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

原基
げんき

多細胞生物の胚(はい)において、将来の器官あるいは組織の素材となるように方向づけ(決定)された細胞集団をさす。しかし両生類の胚では、決定を受けていなくとも、正常な形態形成運動ののちにはいずれかの器官、組織になることが同定される細胞集団も原基として扱われる。また、このような未分化な胚における原基の配置を示すものを、原基図あるいは予定運命図とよぶ。[竹内重夫]

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精選版 日本国語大辞典の解説

げん‐き【原基】

〘名〙
物事の大もと。
※「戦争と平和」論(1947)〈本多秋五〉三「各自の度量衡をそこに還って修正すべき唯一永遠の原基がそこにある」
② 個体の発生で、その形態や機能が器官としてまだ分化していない状態の細胞群をいう。

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世界大百科事典内の原基の言及

【形態形成】より

…たとえば,神経板neural plateの両側端が背方にせり上がり正中で癒合することで神経管neural tubeは形成される。次に神経管壁が随所でくびれたり外方に突出することで,脳胞や感覚器官の原基が形成される。このような器官形成における二次元状組織の三次元的な管構造や囊胞構造への形態形成過程が,輸卵管の粘液腺や唾液(だえき)腺について1970年ころから盛んに研究されるようになった。…

※「原基」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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