双務契約(読み)そうむけいやく(英語表記)zweiseitiger Vertrag

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

双務契約
そうむけいやく
zweiseitiger Vertrag

当事者双方が互いに対価的な意義を有する債務を負担する契約を双契約といい,そうでないものを片務契約という。たとえば,売買賃貸借などは双務契約であり,贈与,使用貸借などは片務契約である。有償契約に類似するが,それより狭い概念である。たとえば,利息付き消費貸借では,借りた金の利用と利息とが経済的には対価関係にあるから有償契約であるが,借りた金は法律的には借主の所有となって,その利用にはなんら債務関係を成立させることがないから,それは双務契約ではない。双務契約では双方の債務が対価関係にあるため,その履行については同時履行の抗弁権 (民法 533) が認められ,また危険負担の問題が生じる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディアの解説

双務契約【そうむけいやく】

当事者の双方が互いに対価的な意義を有する債務を負担する契約。売買・交換・賃貸借・請負など。片務契約に対する。双務契約では,一方の債務が発生しないときは,他方の債務も発生せず,各当事者は相手方の給付と引換えにのみ給付をなせば足りる。双務契約に関しては〈同時履行の抗弁権〉や危険負担の問題が生じ得る。
→関連項目契約(法律)抗弁権

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

大辞林 第三版の解説

そうむけいやく【双務契約】

当事者の双方が相互に対価的な債務を負担する契約。売買・賃貸借・請負など。 ⇔ 片務契約

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

そうむ‐けいやく サウム‥【双務契約】

〘名〙 当事者双方が互いに対価的な関係にたつ債務を負担する契約。売買・賃貸借・雇傭・請負など。⇔片務(へんむ)契約
※民法(明治二九年)(1896)五三三条「双務契約当事者の一方は相手方か其債務の履行を提供するまては自己の債務の履行を拒むことを得」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

閻魔詣で

陰暦1月16日(初閻魔)と7月16日(大斎日)に閻魔堂に参詣(さんけい)すること。この日は地獄の釜(かま)のふたが開き、罪人が責め苦を免れると伝えられる。閻魔参り。《季 夏》...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

双務契約の関連情報