日本歴史地名大系 「吉田温泉」の解説
吉田温泉
よしだおんせん
「三国名勝図会」によると、背後は丘陵、前面は水田で温泉は岩底より湧出し、泉勢は激しい。岩をうがって浴池を二つ設け、松板で周りを囲み茅で覆って湯屋とし、南東に竹を利用して温泉を引き湯瀑とした。湯守一名が置かれていた。湯勢・湯温ともに常時変化せず、湯の色清白、味は少し渋味を帯び、効能は創傷・脚気・火傷・血症など百病に妙効ありとされ、近郷のみならず肥後・日向の他領からも浴客が訪れた。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報