普及版 字通 「哉(漢字)」の読み・字形・画数・意味
哉
人名用漢字 9画
[字訓] はじめる・かな・や
[説文解字]
[金文]
[字形] 会意
(さい)+口。は戈(か)に呪飾として才(字形中の十)を加えた形で、戈の使用にあたって戈を清める儀礼。口は祝詞を収める器の(さい)。おそらく戈が制作されたとき、呪飾を加え、祝詞を奏して清めたものであろう。ゆえにことはじめの意に用いる。金文に哉・載をはじめの意に用い、月がはじめて光をもち始める第二週を「哉生(さいせいは)」という。(覇)は月光の意。また金文に戈・・哉を詠嘆の「かな」に用いる。仮借の用法である。
[訓義]
1. はじめ、ことはじめ、はじめる。
2. かな、か、や、終助詞。詠嘆、疑問、反語などの意を示す。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕哉 ハジム・ヤ・アヒダ・カナ/善哉 ヨキカナヤ・ヨイカナ・ヨカラムヤ
[語系]
哉tz、才dzは声近く、もと一系の語。・哉・載はともに才を声とする字で、才は神聖を示す呪符。
[熟語]
哉兆▶
[下接語]
偉哉・佳哉・快哉・怪哉・賢哉・信哉・善哉・然哉・大哉・美哉・明哉・野哉・雄哉・陋哉
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報