善楽寺(読み)ぜんらくじ

日本歴史地名大系 「善楽寺」の解説

善楽寺
ぜんらくじ

[現在地名]高知市一宮

土佐神社の東にある。真言宗豊山派。百々山と号し、本尊阿弥陀如来四国八十八ヵ所の三〇番札所で、御詠歌に「人多くたち集まれる一の宮昔も今もさかえぬるかな」と歌われる。寺伝によれば、弘法大師が現土佐神社の別当寺として建立したのに始まる。「南路志」は「古有回禄、寛文年中忠義公御建立、寺領五石、外に六石六斗七升御合力米」と記す。一時期衰退していたものか、天正一六年(一五八八)の一宮庄地検帳に寺名がみえない。


善楽寺
ぜんらくじ

[現在地名]大川町富田西

産宮さんのみや神社東に隣接する。紅葉山と号し、真宗興正派。本尊阿弥陀如来。「御領分中寺々由来」に「阿州東光寺末寺、開基享禄年中善西と申僧諸旦那の助力を以て建立仕候事、寺の証拠は本尊裏書実如上人の自筆並びに六字名号所持仕候事」とあり、富田とみだ郷の真宗寺院としては最も古い。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android