(読み)コ

デジタル大辞泉 「固」の意味・読み・例文・類語

こ【固】[漢字項目]

[音](漢) [訓]かためる かたまる かたい もとより
学習漢字]4年
がっちりかたまって動かない。かたい。かたまる。「固形固体固定強固凝固堅固けんご
あくまでも。かたく。「固辞固守
融通がきかない。かたくな。「固執固陋ころう頑固
もとから。「固有
かたく閉じこめる。「禁固
(「」の代用字)ようすを表す語のあとに付ける。「確固断固
[名のり]かた・み・もと
難読固唾かたず

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「固」の意味・読み・例文・類語

かため【固】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「かためる(固)」の連用形の名詞化 )
  2. 柔らかいものや、ゆるんでいるものに手を加えてかたくすること。
  3. かたく守ること。防備。また、守護するもの。警備するもの。
    1. [初出の実例]「ざえなき人は、世のかためとするになん悪しき」(出典:宇津保物語(970‐999頃)国譲下)
    2. 「子共あまた候へば、一方の御堅(カタ)めにはなどかならで候べき」(出典:屋代本平家(13C前)二)
  4. かたい約束。契り。多く、夫婦、主従などの結びつきがゆるがないように約束することにいう。
    1. [初出の実例]「これらは、夕暮よりはばかる所なく外へ出れば、あひみることしげし。かためをせざるものも、折節の隙もらふ事、是常の例也」(出典:評判記・色道大鏡(1678)一四)
    2. 「惣次郎とは固より馴染なり兄弟分の契約(カタメ)を致した花車でございますから」(出典:真景累ケ淵(1869頃)〈三遊亭円朝〉五六)
  5. 囲碁ヨセの古称。
  6. かためわざ(固技)

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普及版 字通 「固」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 8画

[字音]
[字訓] かたい・もとより

[説文解字]

[字形] 会意
囗(い)+古。古は祝を収めた器((さい))の上に、聖器としての干(たて)をおき、その呪能を固く守る意で、久古の意がある。その古に外囲を加えて、堅固・固定の意となる。その程度をこえることを頑固という。〔説文〕六下に「四塞なり」と四境を固守する意とするが、本来は祝に関する字である。

[訓義]
1. かたい、かたくまもる。
2. やすんずる、やすらか、ひさしい。
3. もとより、もともと、もっぱら。
4. まことに、つねに。
5. かたくな。
6. 錮と通じ、とどめる、おしこめる、すたれる。

[古辞書の訓]
立〕固 アナガチ・ツネ・マコトニ・マタシ・カタシ・コトフレ 〔字鏡集〕固 アナガチ・カタシ・ウチミ・イヤシ・アタル・カタム・ツネ・マコト

[声系]
〔説文〕に固声として箇・涸・痼・錮など六字を収める。箇は竹枝、痼は固疾、錮は鋳塞。おおむね固の声義を承ける。

[語系]
固・痼・錮kaは同声。古ka系統の語も、声義の関係がある。

[熟語]
固意・固陰・固嘔・固諫固宜・固窮固拒固距・固結・固護・固塞固哉・固志・固辞・固持・固疾・固執・固謝・固請・固然・固柢・固固備・固・固有・固要・固壅固塁・固陋
[下接語]
恪固・固・幹固・頑固・義固・久固・窮固・愚固・稽固・倹固・険固・堅固・厳固・厚固・固・守固・純固・醇固・深固・審固・専固・貞固・柢固・固・塡固・篤固・寧固鄙固・毋固・閉固・偏固・保固・堡固・本固・密固・牢固

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