日本歴史地名大系 「国昌寺」の解説
国昌寺
こくしようじ
現滋賀県大津市
〈近江・若狭・越前寺院神社大事典〉
〔創建の経緯〕
その一つは国昌寺僧として唯一知られる最澄をめぐる問題である。「伝教大師行業記」に一五歳の時(宝亀一〇年)国昌寺僧になったことがみえるが、より確実には延暦二四年(八〇五)九月二八日の賜向唐求法最澄伝法公験(顕戒論)に「国昌寺僧最澄」とあって、宝亀八年(七七七)近江国分寺に入り、延暦四年国分寺を離れ、比叡山中に隠遁したとされており、その頃より国昌寺に僧籍を置いていた可能性が高く、国昌寺と最澄のつながりは意外に深いとみられる。
国昌寺
こくしようじ
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報