土師清二(読み)ハジ セイジ

20世紀日本人名事典 「土師清二」の解説

土師 清二
ハジ セイジ

大正・昭和期の小説家,俳人



生年
明治26(1893)年9月14日

没年
昭和52(1977)年2月4日

出生地
岡山県邑久郡国府村(現・長船町)

本名
深谷 静太

旧姓(旧名)
赤松

学歴〔年〕
小学校高等科中退

経歴
明治37年から岡山市の商店に丁稚奉公に出る。44年石川安次郎を頼って上京し、書生の傍ら三田英語学校に通う。中国民報を経て、大阪朝日新聞に入社。大正11年「旬間朝日」を創刊し、土師清二の筆名で、処女作「水野十郎左衛門」を連載。15年退社して作家専業となり、翌昭和2年の「砂絵呪縛」で一躍流行作家となった。代表作は他に「青鷺の霊」「津島牡丹」「風雪の人」、「土師清二代表作選集」(全6巻 同光社)など。また少年時代より俳句に親しみ、晩年まで句作を続けた。句集に「水母集」「土日会句集」がある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「土師清二」の意味・わかりやすい解説

土師清二
はじせいじ
(1893―1977)

小説家。岡山県生まれ。本名赤松静太。高等小学校を中退、呉服屋や荒物問屋の丁稚(でっち)奉公を経て、新聞記者となり、『週刊朝日』の創刊に寄与した。1923年(大正12)『水野十郎左衛門』を同誌に連載。25年、大衆作家親睦(しんぼく)団体「二十一日会」に参加、大衆文学の草創期のメンバーとして活躍、『大衆文芸発刊とともにその同人となり、長谷川伸(はせがわしん)に親しんだ。伝奇時代長編『砂絵呪縛(すなえしばり)』(1927~37)が好評を博して流行作家の列に加わり、伝奇小説のほかに歴史小説を手がけ、その代表作に『風雪の人』(1957~58)がある。

[磯貝勝太郎]

『『土師清二代表作選集』全6巻(1953~54・同光社磯部書房)』『『砂絵呪縛』2冊(中公文庫)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「土師清二」の解説

土師清二 はじ-せいじ

1893-1977 大正-昭和時代の小説家。
明治26年9月14日生まれ。苦学の末,大正8年大阪朝日新聞社にはいる。「旬刊朝日」(のちの「週刊朝日」)の創刊に参画,編集のかたわら連載小説や劇評をかく。退社後,伝奇・時代小説,歴史小説など大衆作家として活躍した。昭和52年2月4日死去。83歳。岡山県出身。本名は赤松静太。作品に「砂絵呪縛(すなえしばり)」「風雪の人」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「土師清二」の解説

土師 清二 (はじ せいじ)

生年月日:1893年9月14日
大正時代;昭和時代の小説家;俳人
1977年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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