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垂領 たりくび

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

垂領
たりくび

たれえり,すいりょうとも読む。日本の上代服装にみられる型の一種。今日の和服のように襟の両端が前部に垂れ下がった形のもの。5~6世紀以降の埴輪土偶の衣褌 (きぬはかま) ,衣裳 (きぬも) など,中国系外来文化の服装には2つの襟型があり,この垂領と,今日の詰め襟といわれる丸首式の盤領 (あげくび) とがあった。領は襟,同義語で首にあたる部分を示す。なお,後世の女子服の装束小袖類はほとんどこの系統である。

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デジタル大辞泉の解説

たり‐くび【垂領/垂×頸】

襟(えり)を肩から胸の左右に垂らし、引き合わせて着用すること。直垂(ひたたれ)素襖(すおう)などの方領(ほうりょう)はこの形式。水干(すいかん)盤領(まるえり)であるが、鎌倉時代のころから襟を折り込んで垂領に着る着用法が普通となった。→盤領(あげくび)

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大辞林 第三版の解説

たりくび【垂領】

左右の襟を低くたれさげ、引き合わせに着用すること。中世以降、水干すいかんなどの盤領まるえりを垂領に着る着用法が生じた。また、小袖などの左右を引き違えに、 V 字形に合わせて着る襟。 ↔ 上頸あげくび

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世界大百科事典内の垂領の言及

【襟∥衿】より

…古代中国では首のまわりを領,胸前を襟または衽,これを結び合わせる紐を衿というように,文字を使い分けた。日本の衣服は襟ぐりの形によって,丸首型を盤領(あげくび),交差型を垂領(たりくび)と称したが,中国や朝鮮ではさらに細かく分けて,曲領,直領,円領,団領,交領,対領などの区別がある。垂領の襟はV字状に交差させ打ち合わせるが,自分からみて左の衽(おくみ)を右の上に重ねる着方を右衽(うじん)(右前ともいう。…

【素襖(素袍)】より

…室町時代に直垂(ひたたれ)から派生した垂領(たりくび)の上下二部式の衣服で,もっぱら武士が常服として用いた。形は直垂とほとんど同じで,地質は麻で,背および袖つけのところに家紋をつける。…

※「垂領」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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