基底礫岩(読み)キテイレキガン(その他表記)basal conglomerate

デジタル大辞泉 「基底礫岩」の意味・読み・例文・類語

きてい‐れきがん【基底×礫岩】

地層不整合面のすぐ上に載っている礫岩

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精選版 日本国語大辞典 「基底礫岩」の意味・読み・例文・類語

きてい‐れきがん【基底礫岩】

  1. 〘 名詞 〙 上下二つの地層が不整合に重なり合っているとき、境界面の上部堆積している礫岩層をいう。一般に下の地層あるいは岩体に由来する礫を含む。地殻変動により古い地層が隆起して浸食を受け、再び沈降したときなどに生ずる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「基底礫岩」の意味・わかりやすい解説

基底礫岩
きていれきがん
basal conglomerate

層群など一連の地層の基底部(最下部)にみられる礫岩で、侵食面、つまり不整合面の直上にあるもの。不整合は、下位の地層が褶曲(しゅうきょく)して陸上で侵食を受け、その後、海進があり、上位の地層が侵食面の上に堆積(たいせき)したものである。このような不整合面の直上に堆積した地層は礫岩であることが多いので、この名がある。ただし、不整合でのる地層の基底にいつも礫岩が存在するわけではない。一連の地層の中で、基底部を除く内部や頂部に位置する礫岩は、それぞれ層間礫岩、頂上礫岩とよばれる。

[村田明広]

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改訂新版 世界大百科事典 「基底礫岩」の意味・わかりやすい解説

基底レキ(礫)岩 (きていれきがん)
basal conglomerate

不整合の直上にみられるレキ岩で,一連の単位の地層の初期,つまり海退が終わり海進が始まる初期の堆積相を示すものである。一般的には,不整合に伴うことから明らかなように,海岸近くの波や流れの影響を受けてよく淘汰された,硬くて丸い礫が広域にわたり分布する。対立する言葉に層間レキ岩intraformational conglomerate(層内レキ岩ともいう)があるが,それは付近に分布する同時堆積層に由来する亜角礫を含むことにより容易に区別される。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「基底礫岩」の意味・わかりやすい解説

基底礫岩
きていれきがん
basal conglomerate

不整合面の直上に発達する礫岩。不整合で示される土地の隆起と浸食ののち,次の海進に伴う新しい堆積輪廻の開始を示す粗粒堆積物。層厚の変化が激しいが,一般に連続性に富む。礫種,礫径も場所による変化が大きい。

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百科事典マイペディア 「基底礫岩」の意味・わかりやすい解説

基底レキ(礫)岩【きていれきがん】

不整合面の直上に形成されるレキ岩。つねに形成されるとは限らない。不整合面下の岩石のあまり円磨されていない礫を含むことが多く,層厚・礫径・礫種の変化も大きい。

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世界大百科事典(旧版)内の基底礫岩の言及

【レキ岩(礫岩)】より

…レキ種が1種のときは単成(単元)レキ岩,2種以上のときは複成(多元)レキ岩という。特種なレキ岩としては不整合面上にのるものを基底レキ岩,氷河擦痕をもつレキを含むものを氷レキ岩という。レキ岩は含まれるレキの径によって巨レキ(256mm以上)レキ岩,大レキ(256~64mm)レキ岩,中レキ(64~4mm)レキ岩,細レキ(4~2mm)レキ岩に識別される。…

※「基底礫岩」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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