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不整合 ふせいごうunconformity

翻訳|unconformity

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

不整合
ふせいごう
unconformity

ある層と次に堆積した層の間に時間的なへだたりがあり,その間に隆起して浸食され,再び沈降して地層が重なるような場合の地層相互の関係を不整合という。不整合で重なる上位の地層の基底面を不整合面という。上下の地層の間に浸食面がなくても,両者の間に長い堆積の休止が明瞭に認められるような場合も広義の不整合である。また下位の地層が火成岩変成岩で,上位の層が堆積岩の場合にも不整合という言葉が使われる。整合反対語

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デジタル大辞泉の解説

ふ‐せいごう〔‐セイガフ〕【不整合】

整合しないこと。論理的に矛盾があること。「報告書の不整合に気づく」
上下に重なる二つの地層の堆積(たいせき)に大きな時間的な隔たりがあり、互いに地層が不調和になっていること。堆積した下位層が隆起・陸化して浸食を受けたり沈降したりした後に上位層が堆積して生じる。

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百科事典マイペディアの解説

不整合【ふせいごう】

互いに重なりあった地層の間に堆積の大きな中絶が認められる場合をいう。小規模なものはダイアステムという。下位層の堆積後に,上昇,陸化,浸食といった著しい地盤の運動が起こり,上位層はその後の地盤沈降により形成される場合が多い。
→関連項目カンブリア紀地層

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岩石学辞典の解説

不整合

不整合とは地質構造の状態で,最初にハトンにより記述され[Hutton : 1795],ジェイムソンが命名した[Jameson : 1805].もとの定義は二つの地層の層序が互いに平行することなく分離する不整合面(plane of unconformity)を含む不整合で,現在の傾斜不整合(angular unconformity)の型式であった.これ以外には例えば平行不整合(parallel unconformity),(heterolithic unconformity),無整合(nonconformity)などがある[Tomkeieff : 1962].ある一群の地層と他の地層との間に,著しい浸食作用または著しく長い非堆積の期間があるときに,この二つの地層は不整合であるという[木村ほか : 1973].discordanceも同義.unconformabilityも同義であるが現在は使用されない[Smith : 1825, Lyell : 1833].

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世界大百科事典 第2版の解説

ふせいごう【不整合 unconformity】

地層間の関係を表す用語であるが,一つの定義で述べるのは難しい。ここでは次の三つの点から説明する。(1)時間的にみると,不整合は記録のない空白時である。つまり上下に重なりあう地層の間に,堆積の中絶があり,そこに地質学的に認められるなんらかの時間間隙が認められる場合である。(2)堆積作用からみると,不整合はその規模のいかんにかかわらず堆積作用の中断が認められる場合である。(3)構造的にみると,不整合は下位の古い岩体から上位の新しい岩体をわけている平面状の境界面である。

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大辞林 第三版の解説

ふせいごう【不整合】

〔inconsistence〕 論理が首尾一貫していないこと。
〔unconformity〕 上下に重なる地層二つの間に堆積の不連続があり、地層形成時期にも大きな時間的間隙が認められる場合の両者の関係。下位の地層が地殻変動を受けて隆起し、浸食され、再び水底に沈降してその上に新しい地層が堆積したことを物語る。また、この上層と下層の地層の境の面を不整合面という。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

不整合
ふせいごう

二つの地層が侵食面を挟んで上下に重なる関係を不整合といい、その侵食面を不整合面という。侵食面がない関係が整合である。ただし、河床堆積(たいせき)物内部や乱泥流砂岩層基底の小侵食面のように、上下層の堆積の仕方と比べて侵食期が非常に短いときには不整合とはいわない。不整合面の上と下との地層の走向傾斜が等しいものが平行不整合、異なるものが傾斜不整合である。塊状火成岩体を覆って地層が堆積しているときも、その基底は傾斜不整合あるいは無整合とよばれる。上位層の基底部は、しばしば下位層と岩質を異にし、不整合面において下位層の層理を切って堆積している。それによって不整合面をみいだすことができる。基底層は礫(れき)岩や砂岩からなることが多く、基底礫岩、基底砂岩とよばれる。しかし、泥岩堆積区で海底侵食がおこった場合には、上下層とも無層理の泥岩であって、浮遊性有孔虫などの化石帯欠如によってその存在が初めて明らかになる不整合もある。不整合の侵食面は海底でできることもあるが、普通は陸上侵食でできる。
 上下に重なる海成層の中ほどに、陸上での侵食によってできた不整合は、海域が陸域に変わったとき、すなわち海退期にできたものである。海退現象は汎(はん)世界的海面低下、大陸的また地域的地殻変動によっておこる。平行不整合は、地殻変動による海退に起因する場合でも、その区域に地盤の傾きはできなかったことを示す。一方、傾斜不整合は、地塊の傾動または褶曲(しゅうきょく)による地盤の傾きができたことを示す。かつて傾斜不整合は、上下層の傾斜の差がいかに小さくても、短期間の造山運動によって生じたと考えられ、地史のうえでの重要事件とされた。造山運動は地殻が圧縮されておこり、その圧縮によって地層が褶曲すると同時に海域が上昇して陸域となる、すなわち海退がおこると考えられたからである。また、不整合形成期は短期間であるはずであると想像されたからである。しかし、上下層の堆積期全体を通じての継続的な地殻変動期中におこった、大陸的広域の海退に伴ってできた傾斜不整合もあり、侵食期が予想されたよりもはるかに長期であった例もある。また、局所的傾斜不整合が多い。傾斜不整合が地殻変動に対してもつ意味は、それの分布や上下層の層序と時代についての詳細な研究をまって初めて明らかになる。二つの地層の地質構造の形成のされ方に差があるかないかによって、構造的不整合、構造的整合という。平行不整合は普通、構造的整合である。[木村敏雄]

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