塚崎古墳群(読み)つかさきこふんぐん

国指定史跡ガイドの解説

つかさきこふんぐん【塚崎古墳群】


鹿児島県肝属(きもつき)郡肝付(きもつき)町野崎にある古墳群。国見山脈の北麓、肝属川右岸の標高20~30mのシラス台地、塚崎台地上に所在する、前方後円墳5基、円墳39基を含む古墳群。地下式横穴墓も10基余り確認されており、竪穴(たてあな)の下方から横方向に埋葬空間である横穴(玄室)を掘るこの形態は、大隅地域で5世紀ごろに盛んに造られたもので、古墳群全体も4世紀から5世紀にかけて築造されたと考えられる。1945年(昭和20)に国の史跡に指定されたが、前方後円墳の発掘調査はまだ行われておらず、不明なことが多いものの、日本最南端の前方後円墳がある古墳群である。39号の前方後円墳(花牟礼古墳)は全長が約66m、高さが約10mで、小丘の突端を整形して築いた古式の姿を示し、墳丘上に葺石(ふきいし)もあり、古墳群で最大のもの。25号墳からは埋葬祭祀に使われたと推定できる小型丸底壺と器台の土器が、18号墳からは壺形埴輪(はにわ)が、31号墳からは近畿地方などから入手したと思われる須恵器(すえき)の甕(かめ)と土師器(はじき)の高坏(たかつき)が出土した。1号墳の墳丘には、樹齢約1300年とされる天然記念物「塚崎のクス」が根をおろしている。肝属平野周辺には唐仁(とうじん)古墳群をはじめ、前方後円墳や古墳群が数多く分布し、当時の権力者が存在した重要な地域であったと考えられる。JR日南線志布志駅から車で約39分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

今日のキーワード

閻魔詣で

陰暦1月16日(初閻魔)と7月16日(大斎日)に閻魔堂に参詣(さんけい)すること。この日は地獄の釜(かま)のふたが開き、罪人が責め苦を免れると伝えられる。閻魔参り。《季 夏》...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android