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塩分[海水] えんぶん[かいすい]salinity of seawater

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

塩分[海水]
えんぶん[かいすい]
salinity of seawater

海水 1kg中に含まれている固形物質の全量をグラム (g) で表わしたもの。千分率 (パーミル,‰) を単位とする。海水中に溶けている各イオンの存在比が一定であることから,塩分S‰の代りに塩素量 Cl‰を測定し,クヌーセンの公式,S=0.030+1.8050Clによって塩分を求める。外洋域の塩分は 32~38‰の間で変化する。全海洋の平均的塩分値としては 35‰とすることが多い。海水の表面の塩分を左右する原因として,風や日射による海水の蒸発で塩分が高くなり,降水,河水,融氷など淡水の供給によって塩分が低くなることがあげられる。各大洋とも沿岸から離れるにつれて塩分が高くなり,南北両極に近づくほど低くなる。日射は強いが,風が弱く降雨が多い赤道地方より,貿易風帯下にあって降雨が少く蒸発の盛んな南回帰線と北回帰線を中心とする海域では塩分が高い。日本近海では日本列島の南部が 35‰,北太平洋北部が 34‰以下,ベーリング海,オホーツク海は 33‰以下となる。日本海は 34‰内外,瀬戸内海は 32~33‰。海洋全体からみると特殊な例として,地中海で 39‰以上,紅海で 40~43‰という塩分の高いところがある。海水の塩分は深さとともに変化するが,太平洋,大西洋やインド洋の主要部では水深 700~800mのところに塩分極小があり,さらに 1500~4000mには塩分極大がみられる。塩分の起源についてはまだ定説がない。海洋ができた当時から現在と同程度の塩分があったという考えと,最初の海洋にはわずかしかなかったが,河水に含まれる塩類が加わり,塩分が高くなったという説がある。

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