塵境(読み)ジンキョウ

精選版 日本国語大辞典 「塵境」の意味・読み・例文・類語

じん‐きょうヂンキャウ【塵境】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 仏語。六根の対象となる色・声・香・味・触・法の六塵の総称
    1. [初出の実例]「然は彼塵境(ヂンキャウ)に移されつる前の心は何物ぞと、明かに見顕すを宗門には一念不生の処と云」(出典妻鏡(1300頃か))
    2. [その他の文献]〔李白‐春日帰山寄孟浩然詩〕
  3. 塵に汚れた世界。俗界。俗世間
    1. [初出の実例]「永夢虚、塵境如泡体」(出典:性霊集‐一〇(1079)九想詩・白骨離相)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「塵境」の読み・字形・画数・意味

【塵境】じんきよう(ぢんきやう)

世間。唐・李白〔春日帰山、孟浩然に寄す〕詩 朱(しゆふつ)(朱裳)、塵(す)て 山、梵(ぼんえん)(仏法講席)に

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