夏越の祓い(読み)なごしのはらい

精選版 日本国語大辞典 「夏越の祓い」の意味・読み・例文・類語

なごし【夏越】 の 祓(はら)

  1. なごし(夏越)の祓え
    1. [初出の実例]「名越之祓 ナコシノハライ」(出典:塵芥(1510‐50頃)上)

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改訂新版 世界大百科事典 「夏越の祓い」の意味・わかりやすい解説

夏越の祓 (なごしのはらい)

6月晦日みそか)に行う大祓(おおはらえ)の行事をさし,単に夏越,または水無月(みなづき)祓などともいう。大祓は平安期には6月と12月の晦日に朱雀門において,中臣が祝詞を読んで祭事を行っていたが,後世になって6月の祓だけが残ったものである。現在,この行事は内容的・形式的に2方向に区分することができる。一つは,各地神社で行われている茅輪(ちのわ)くぐりの行事である。鳥居のところに大きな茅で輪をつくり,そこをくぐると罪穢(つみけがれ)が祓われ,無事暑い夏が越せるというものである。また神社から授与された人形(ひとがた)で身体をなでたりして罪穢を祓うというものもある。他方,中国地方などでは,夏越には牛馬を水辺につれていって水浴させる行事を行う所が多く,井戸さらえや川の神の祭りをする所もある。ともに禊(みそぎ)や祓を主題にした行事である。
夏祭 →
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百科事典マイペディア 「夏越の祓い」の意味・わかりやすい解説

夏越の祓【なごしのはらい】

夏越節供,水無月(みなづき)祓とも。旧暦6月晦日(みそか)をいい,大晦日とともに新しい季節に入る物忌(ものいみ)の日とされる。大阪市住吉大社の夏越祭が有名で,今は7月31日に行う。紙で作った形代(かたしろ)を神社に納めて祓とするが,牛や馬を海や川に連れていって遊ばせる地方もある。茅(ち)の輪をくぐらせて祓とする夏越神事も各地にある。
→関連項目大祓夏祭裸祭

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