多分(読み)タブン

デジタル大辞泉 「多分」の意味・読み・例文・類語

た‐ぶん【多分】

[名・形動]
1 数量・金額の多いこと。また、そのさま。たくさん。多く。「多分な(の)寄付にあずかる」「ビタミンを多分に含んだ果物」
2 (多く「多分に」の形で)かなりの程度であるさま。相当。「考えすぎる傾向が多分にある」
3 あるものの多くの部分のこと。大部分。また、多数。→御多分ごたぶん
「心苦しいからと云うは少分で、その―は」〈二葉亭・浮雲〉
[副]ある事柄についての推量を表す。たいてい。おそらく。「多分雨だろう」「多分大丈夫だと思う」
[アクセント]はタブン、はタブン。
[用法]多分・おそらく――「多分(おそらく)今日は帰りが遅くなります」「Aチームが多分(おそらく)優勝するだろう」など、推量の意では相通じて用いられる。◇両語は過去の推量にも用いる。「あれは多分おととしの暮れだったと思う」「彼はおそらくその事実を知っていたであろう」◇「多分」の方がややぞんざいで、「おそらく」の方があらたまった丁寧な言い方になる。「多分彼は来ないだろう」「おそらく彼は来ないでしょう」◇類似の語に「きっと」がある。口頭語で、「Aチームがきっと優勝するだろう」のように、「多分」や「おそらく」と同様に用いるが、「きっと」の方が実現の確かさが強い。
[類語]おそらく・どうやら・大抵・まず・大方おおかた・十中八九・けだし・たしか・文字通り・まさに・まさしく

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精選版 日本国語大辞典 「多分」の意味・読み・例文・類語

た‐ぶん【多分】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. ① ( 形動 ) 数の多いこと。量の多いこと。かなりの程度であること。また、そのものやさま。多数。
      1. [初出の実例]「あにどのは〈略〉公事よりほかのこと他分には申させ給はで」(出典:大鏡(12C前)六)
    2. ② ある集団の中の多くの部分。大多数。また、ある物事の中の大部分。
      1. [初出の実例]「上達部多分得二件題一云々」(出典:小右記‐長保元年(999)一〇月二三日)
      2. 「嫡子義朝付いて、多分は内裏へ参りけり」(出典:保元物語(1220頃か)上)
  2. [ 2 ] 〘 副詞 〙
    1. ① その可能性が強いことを判断していう。おおかた。多くは。十中八九。大抵。
      1. [初出の実例]「かやうの能、他分、二切の能也」(出典:三道(1423))
    2. ② 不確かな事柄について、こうだろうと推測する場合にいう。おそらく。
      1. [初出の実例]「人ならばにくひ事じゃが、多分からすかと思ふ」(出典:虎明本狂言・柿山伏(室町末‐近世初))
      2. 「中村さんが多分迎へに来て御出(おいで)でせう」(出典:満韓ところどころ(1909)〈夏目漱石〉四)

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