確か(読み)タシカ

デジタル大辞泉 「確か」の意味・読み・例文・類語

たしか【確か/×慥か】

[形動][文][ナリ]
危なげなく、しっかりしているさま。「基礎が―だ」「―な足どり」
信頼できるさま。安心できるさま。また、確実であるさま。「腕前は―だ」「―な情報」「明日こそ―に払います」
働き・能力が正常であるさま。「記憶力は―だ」「おい、気は―か」
正確であるさま。「―な数はつかんでいない」
[派生]たしかさ[名]
[副]かなり信頼できると判断・推察するときに用いる語。まず、まちがいなく。「―割引で買えるはずだ」
[類語](1)(2確実必至必然必定本命有力鉄板堅実的確連体修飾語として)確固たる確然たるかくたる確としたしっかりした/(4正確精確確実明確定か明らかはっきりぴたっとぴたりどんぴしゃりかっきりきっかりきっちりちょっきり丁度ジャストかっちりしかときちんときちんきちんちゃんと明白けだしたいてい恐らくまず多分おおかた文字通りまさにまさしく

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精選版 日本国語大辞典 「確か」の意味・読み・例文・類語

たし‐か【確か・慥か】

  1. ( 「たしに」の「たし」に、接尾語「か」の付いたもの )
  2. [ 1 ] 〘 形容動詞ナリ活用 〙
    1. 真実があってしっかりしているさま。心にすきがなくて動揺しないさま。
      1. [初出の実例]「国家(おほやけ)の情深く、君臣(きみのやつこ)の義(ことわり)(タシカ)なり」(出典日本書紀(720)雄略七年八月(前田本訓))
      2. 「北さん北さん、気をたしかにもちなせへ」(出典:西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉九)
    2. 実があって信用できるさま。あぶなげなく安心できるさま。
      1. [初出の実例]「(たしかなる)使を無みと情をそ使に遣りし夢に見えきや」(出典:万葉集(8C後)一二・二八七四)
      2. 「本経のたしかなるにつきて、この真言・陀羅尼をば申しつるなり」(出典:徒然草(1331頃)二二二)
    3. ( 多く「たしかに」の形で副詞的に用いる ) ことの実現に間違いのないさま。確実であるさま。
      1. [初出の実例]「たしかに来とあらば、おづおづも」(出典:蜻蛉日記(974頃)上)
    4. 間違いなく判断できるさま。あやふやな点がなくはっきりしているさま。明確なさま。
      1. [初出の実例]「宇治山の僧きせんは、ことばかすかにして、始め終りたしかならず」(出典:古今和歌集(905‐914)仮名序)
    5. 間違いなく正確なさま。ぴたりと当たっているさま。
      1. [初出の実例]「たしかに案内せさせてこそおりさせ給はましか」(出典:落窪物語(10C後)二)
      2. 「未だ其物の員(かず)(たしか)に不思えず」(出典:今昔物語集(1120頃か)二)
  3. [ 2 ] 〘 副詞 〙 かなりの確実性をもって物事を決めつけたり、推察したりしていう。間違いなく、あるいはそれに近い程度に。
    1. [初出の実例]「そなたへ被仰付たは、たしかこめこめとやら仰られた」(出典:虎寛本狂言・目近(室町末‐近世初))
    2. 「慥(タシカ)きのふも東山へ行くとて通りたるに」(出典:咄本・軽口露がはなし(1691)一)

確かの派生語

たしか‐さ
  1. 〘 名詞 〙

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