大分[市](読み)おおいた

百科事典マイペディア 「大分[市]」の意味・わかりやすい解説

大分[市]【おおいた】

大分県中部の市。1911年市制。県庁所在地。別府湾に面し,大分平野と背後の丘陵を占める。奈良期古国府(ふるごう)に豊後(ぶんご)国府が置かれ,大分川河口部に鎌倉初期大友氏,江戸以降松平氏が居城して市街が形成された。鉄道開通後は東九州交通の要衝となり,繊維,木材,食品などの工業が発達。城跡と侍町は行政・文化地区,町屋は商業地区となった。大分港から東部の鶴崎までは臨海工業地帯をなし,製鉄,石油化学,紡績,パルプの大工場が立地。近年は内陸部に先端技術産業も立地し,電機部門の伸びが著しい。農業は都市型へと転換しつつあり,野菜・花卉(かき)栽培などが行われる。佐賀関半島では漁業が盛ん。日豊・久大・豊肥本線,大分自動車道,東九州自動車道,国道10号線が通じる。対岸の愛媛県伊方町とフェリーボートで結ばれる。大分大学高崎山,元町石仏(史跡),サッカーワールドカップ会場の大分スポーツ公園総合競技場ビッグアイがある。2005年1月大分郡野津原町,北海部郡佐賀関町を編入。502.39km2。47万4094人(2010)。
→関連項目大分[県]府内

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