大分県東部、別府湾(べっぷわん)と臼杵湾(うすきわん)を分けるくさび形の半島。大分市域にあたる。愛媛県佐田岬半島(さだみさきはんとう)とともに瀬戸内海南西部の門戸をつくり、九州―四国間の陸橋をなしている。おもに、蛇紋(じゃもん)岩を伴う三波川(さんばがわ)結晶片岩からなる、標高300~400メートルの樅木(もみき)山地の地塁で、主農副漁の集落が沿岸に点在し、米麦、ミカンなどをつくる。頸部(けいぶ)をJR日豊(にっぽう)本線が走り、国道197号と217号が海岸を巡る。先端に近く、漁港と製錬所のある中心地区関がある。佐賀関港と三崎港(愛媛県)との間にフェリーボートが通っている。
[兼子俊一]
大分県東部,別府湾と臼杵(うすき)湾を分かつくさび形をした半島。瀬戸内海への門戸をなす豊予(ほうよ)海峡を隔てて愛媛県の佐田岬半島と相対する。主峰樅木(もみのき)山(484m)から北東方向に山稜線が走り,しだいに高度を下げ先端近くに南北からくさび状に湾入がある。北からの湾入を上浦(うわうら),南を下浦(したうら)といい,この地峡部に佐賀関町(現,大分市)の市街地が立地する。半島先端は地蔵崎で,その洋上にウミネコ生息地として有名な高島がある。半島の地質は三波(さんば)川帯に属し,結晶片岩を主とする変成岩からなる地塁山地で,北岸には顕著な断層崖が連なる。半島基部を日豊本線が通り,国道217号線は海岸をめぐっている。低地が少ないため,農業は河谷を利用したわずかな水田耕作のほか,半島南部の一尺屋(いつしやくや)付近で斜面を利用したミカン栽培がみられるにすぎない。半島の先端近くには日鉱金属の日鉱製錬佐賀関製錬所がある。
執筆者:勝目 忍
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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