高崎山(読み)タカサキヤマ

デジタル大辞泉 「高崎山」の意味・読み・例文・類語

たかさき‐やま【高崎山】

大分市西部、別府湾に臨む山。標高628メートル。ニホンザル群棲は日本最大で天然記念物

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精選版 日本国語大辞典 「高崎山」の意味・読み・例文・類語

たかさき‐やま【高崎山】

  1. 大分市の北西端、別府湾に臨む火山。野生のニホンザルが群れをなして生息し、国の天然記念物に指定されている。瀬戸内海国立公園の一部。標高六二八メートル。

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日本歴史地名大系 「高崎山」の解説

高崎山
たかさきやま

別府湾の南西岸にある鐘状火山で、標高六二八・四メートル。瀬戸内海国立公園に含まれ、山頂からは国東くにさき半島まで見渡せる。名称について「太宰管内志」は「多加佐岐とよむべし、名義は高山の出埼有によれり」と記すように、北側は急崖が海に面していた。四極しはつ(柴津山)ともいう(豊後国志)

検討を要する文書であるが、八月一三日付大友義統感状(二宮淳一郎文書)に「高崎山麓鳴川口」とみえる。頂上とその周辺に南北朝期から戦国期にかけての高崎城跡があり、「大友家文書録」によると大友氏が「為不虞之守」として「高崎山」に築城したという。南麓は標高一〇〇―二〇〇メートルの丘陵が続き、江戸時代は豊前道が由原ゆすはら村から西向してじようこしの下を通り、南西麓の銭瓶ぜにがめ(現挟間町)から北上、赤松あかまつ(現別府市)から海岸の鳴川なるかわ(現同上)に出た。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「高崎山」の意味・わかりやすい解説

高崎山
たかさきやま

大分市の北西端、別府湾に臨む標高628メートルの鐘状火山。全山アカマツ、タブなどの森林に覆われ、山頂にはかつて大友氏が拠(よ)った城跡があり、展望がよく、瀬戸内海国立公園の一部。山中に生息するニホンザルの群れは日本最大のもので、「高崎山のサル生息地」として国指定天然記念物となっている。1952年(昭和27)秋から東麓(とうろく)の万寿(まんじゅ)寺別院境内にまき餌(え)で寄せられ、ほとんど毎日三群1600匹の野生ザルの生態がみられる。高崎山自然動物園として保護されている。海岸には大分マリーンパレス水族館「うみたまご」がある。別府からバス10分、大分からバス20分。

[兼子俊一]

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改訂新版 世界大百科事典 「高崎山」の意味・わかりやすい解説

高崎山 (たかさきやま)

大分県大分市の北西部,別府湾の南西隅に突き出た山。溶岩円頂丘で標高628m。中世,豊後守護大友氏の本城のあった地で,山頂にのろし台などが残り,また阿蘇九重山から瀬戸内海まで一望できる。海側の斜面広葉樹の森林で,ニホンザルの群れがすみ,山麓の万寿寺別院の境内で日本で最初の野猿餌付けに成功した。2008年現在,約1300匹を数え,高崎山のサル生息地(天)に指定されている。高崎山自然動物公園の中心で,近くのマリーンパレス(大分生態水族館)とともに訪れる人々が多い。
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百科事典マイペディア 「高崎山」の意味・わかりやすい解説

高崎山【たかさきやま】

大分県の大分・別府両市の境にある山。別府湾に臨む溶岩円頂丘で,標高628m。野生のニホンザル生息地(天然記念物)で,1952年に餌付され,東麓の万寿寺別院境内に集まる。自然動物公園として瀬戸内海国立公園に含まれ,別府駅,大分駅からバス。
→関連項目阿蘇くじゅう国立公園大分[市]ニホンザル

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「高崎山」の意味・わかりやすい解説

高崎山
たかさきやま

大分県中部,別府湾に面し,大分,別府両市の境にそびえる溶岩円頂丘 (鐘状火山) 。標高 628m。古くは四極 (しはつ) 山とも呼ばれ,大友氏の城がおかれたこともある。古くから野生のニホンザルの群れが生息していたが,1952年東麓にある万寿寺の別院境内で餌づけに成功した。サルの共同社会の生態が観察でき,天然記念物に指定されている。高崎山自然動物園として 53年瀬戸内海国立公園の一部に編入。

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事典 日本の地域遺産 「高崎山」の解説

高崎山

(大分県大分市)
おおいた遺産」指定の地域遺産。
大分市西部、別府市との境に位置する。標高628.4m。別府湾に面しており、古代には烽火台、中世には大友氏の高崎山城が築かれた。戦後、農作物被害防止と観光資源を兼ねて猿の餌付けが始まった

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