大分県中部,別府湾南岸にひらける平野。地質的に顕著な違いを見せる三つの山地で囲まれている。すなわち,東部は三波川(さんばがわ)帯に属する佐賀関山地,南部は中生代の地層をもつ霊山(りようぜん),本宮山,西部は第四紀の火山地帯である。平野は大野川,大分川などの河川がつくった沖積低地と,その南部の第三紀~第四紀層の豊州累層群と呼ばれる地層によって形成された標高30~150mの台地,丘陵地から成っている。河口には小さな複合三角州が形成され,海岸には3~4列の浜堤が並列していたが,1961年から始まった大分・鶴崎臨海工業地域の造成によって,旧海岸線は工業地域とその後背地を分けるグリーンベルトとして残されている。ここには大分市の3中心街,大分,鶴崎,坂ノ市が発達している。低地には上下2段のはんらん原が認められ,西部の大分川流域には上位はんらん原がよく残っている。東部の大野川流域は松岡付近を除きほとんど下位はんらん原で,古くから洪水が多く,鶴崎市街地の南部高田地区は輪中集落として知られる。鶴崎台地と丹生(にう)台地では7段の河岸段丘が数えられる。近年,台地を中心に都市化が著しい。
執筆者:勝目 忍
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大分県の中東部、別府(べっぷ)湾南岸にある平野。大分市の主要部にあたる。大分川、大野川などが各下流に形成した沖積平野と、その周囲の第三紀層丘陵からなる。小平野ながら、瀬戸内海に臨み、大分・大野川両河谷を控える位置によって、東九州の中心をなしてきた。南西部に豊後(ぶんご)国府、国分寺跡、北西部市街地中に県庁がある。鉄鋼・石油関係の臨海工業地帯の発展もあって、水田、野菜畑の宅地化が顕著である。
[兼子俊一]
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