大姫(読み)おおひめ

精選版 日本国語大辞典 「大姫」の意味・読み・例文・類語

おお‐ひめおほ‥【大姫】

  1. 〘 名詞 〙 貴人の長女。貴人の家に二人以上の娘がいる時の、長姉の姫。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「大姫」の意味・わかりやすい解説

大姫 (おおひめ)
生没年:1178か79-97(治承2か3-建久8)

源頼朝の長女。母は北条政子。1183年(寿永2)木曾義仲の長男志水冠者義高と婚約したが,のち義仲が敗死すると,鎌倉にあった義高も頼朝に殺された。大姫の嘆きは深く,以後うつ病に苦しんだが,建久初年以来頼朝夫妻はこの娘の入内工作に着手し,95年(建久6)には同道上洛。しかし源通親丹後局に乗ぜられ失敗,九条兼実ら親幕派公卿の失脚を招いた(建久7年の政変)。97年7月14日没。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

朝日日本歴史人物事典 「大姫」の解説

大姫

没年:建久8.7.14(1197.8.28)
生年治承3?(1179)
源頼朝と北条政子の長女。寿永2(1183)年木曾義仲の長男志水冠者義高(当時11歳)と婚約したが,元暦1(1184)年義仲が敗死すると,鎌倉にあった義高も頼朝に殺され,悲しみの中で大姫は鬱病に苦しんだ。頼朝夫妻は建久初年以来,この娘の入内交渉に着手し,一時期甥の一条高能に再嫁させることも考えたが,結局建久6年帯同上洛,後鳥羽天皇への入内促進を願ったものの,逆に土御門通親に乗ぜられて九条兼実ら親幕派公卿の失脚を招いた(建久7年の政変)。翌年大姫の死により,替わって妹の三幡が妃候補になった。

(杉橋隆夫)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「大姫」の解説

大姫(1) おおひめ

1178/79-1197 平安後期-鎌倉時代,源頼朝(よりとも)の娘。
治承(じしょう)2/3年生まれ。母は北条政子。源義仲の長男義高の許嫁(いいなずけ)であったが,元暦(げんりゃく)元年(1184)義高が頼朝に殺され,悲嘆にくれる。のち,頼朝の甥(おい)一条高能(たかよし)との縁談を拒絶した。建久8年7月14日死去。19/20歳。

大姫(2) おおひめ

1627-1656 江戸時代前期,前田光高の妻。
寛永4年5月23日生まれ。徳川頼房(よりふさ)の娘。寛永8年将軍徳川家光の養女となる。10年加賀金沢藩主前田光高と結婚,20年綱紀(つなのり)を生んだ。明暦2年9月23日死去。30歳。幼名は亀姫。別名に鶴姫,糸姫,阿智姫。法名は清泰院

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクション 「大姫」の解説

おおひめ【大姫】

千葉の日本酒。酒名は、地元の大宮神社と姫宮神社から頭文字を取って命名。大吟醸酒、本醸造酒などがある。原料米は総の舞、雄山錦など。蔵元の「飯田本家」は明治10年(1877)創業。所在地は香取市小見川。

出典 講談社[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションについて 情報

367日誕生日大事典 「大姫」の解説

大姫 (おおひめ)

生年月日:1627年5月23日
江戸時代前期の女性。加賀藩主前田光高の妻
1656年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android