国語辞書。上田万年(かずとし)、松井簡治(かんじ)著。本文4冊、索引1冊。本文は1915~19年(大正4~8)、索引は29年(昭和4)刊、28~29年(昭和3~4)修正版、39年(昭和14)修訂版(5冊)、52年(昭和27)縮刷版(一冊本)刊。冨山房(ふざんぼう)発行。上代から大正年代に至る国語、漢語、外来語20余万語を、歴史的仮名遣いの五十音順に配列し、振り仮名で発音を示し、とくに上代、中古、近世語につき豊富な用例を示す。語釈は簡明で、語源説等は少なく、中世の語は比較的簡略であるが、空前の優れた国語大辞典として、後刊の『大言海(だいげんかい)』(1932~37年、冨山房刊)とともに、不朽の価値を有する。『日本国語大辞典』20冊(初版1972~76年、小学館刊)の母胎となった。
[築島 裕]
上田万年・松井簡治共著(実際は松井著)の国語辞書。初版は本文4冊(1915-19),著索引1冊(1928)。修訂版5冊(1939-41)。おもな国書数百部から得た各時代語,普通の学術専門語,通用語となった外来語などを収め,約19万前後の見出しを歴史的かなづかいの五十音順に配列し,それぞれ通用の漢字をしるし語釈を施し,豊富な用例をあげて出典を示し,ときにさし絵を加える。また慣用句,ことわざなど1万余項をそれぞれその首部の単語の下に収めて,同じく解説し出典をあげる。《大言海》が語源に及んで著者大槻文彦の特色が著しいのに比し,本辞典は語源は確実かつ必要なもののみを記すことを方針としている。規模が大きく編纂方針も整備され,のちの国語辞書の一つの範となった。
執筆者:林 大
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