大神社(読み)おおみかじんじや

日本歴史地名大系 「大神社」の解説

神社
おおみかじんじや

[現在地名]浜松市中野町

旧村社。祭神大山咋神・大国御魂神・大鷦鷯命・倉稲魂命・金山彦命。「延喜式」神名帳に載る長下ながのしも郡「オホミカノ神社」に比定する説があり、現在は同名を称しているが、江戸時代までは松尾まつお大明神と称されていた。当地は松尾大社(現京都市西京区)領の池田いけだ庄のうちとされ、その分霊を奉祀したものと考えられる。創立年代は不詳であるが、社伝によれば池田庄内の池田(現豊田町)大明神だいみようじん松小池まつこいけ大見おおみ長命ちようめい萱場かやば国吉くによし川越島かわごえしま中野町なかのまち一色いつしき富田とみた一一ヵ村の総社で、古来三〇〇石の社領を有したという。


大神社
おおじんじや

[現在地名]田辺市芳養町

芳養はや川の河口東岸に発達した砂丘上の西端、往時の熊野街道沿いにある。祭神天照あまてらす大神、配神豊受とようけ大神。旧村社。院政期の記録にみえる「はや」王子に比定され、江戸時代には若一にやくいち王子社(続風土記)ともよばれた。熊野九十九王子の一で、芳養王子跡は県指定史跡。明治初年の神仏分離で、若一王子宮・大神宮などと改称、明治五年(一八七二)現社名となった(田所文書)


大神社
おおみわのやしろ

[現在地名]能生町平 森本

江星えぼし山・神道しんとう山の尾根は第三紀層の堅い地盤で、先端が森本もりもと集落に急に落込み、その尾根の先端に位置する。「延喜式」神名帳の頸城郡一三座の一つに「大神オホムハノ社」とある。普通はダイジンシャ、あるいは天神てんじんと称するが、天神は天ツ神の意で、菅原道真ではない。祭神は高皇産霊尊・大国主命・少彦名命・大彦命。縁起によれば、崇神天皇の折、久比岐国造美保古命が鎮守としたのが始まりと伝える。


大神社
おおのじんじや

[現在地名]一宮市大和町於保 郷中

「延喜式」神名帳の中島郡に「オホノ神社名神大」とある。「文徳実録」仁寿三年(八五三)六月一一日条に「以尾張国多天神於名神」とあり、同七年には従五位上の神階を受ける。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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