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小者 コモノ

デジタル大辞泉の解説

こ‐もの【小者】

身分の低い奉公人。丁稚(でっち)。小僧。
武家の雑役に使われた者。小人(こびと)。
年若い人。
「おのれほどの―と組んで勝負はすまじきぞとて」〈太平記・九〉

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世界大百科事典 第2版の解説

こもの【小者】

一般には若年,身体の小柄な者のことをいうが,鎌倉・室町・戦国時代には,武家に仕えて雑務を担当する軽輩のことをいい,〈小人(こびと)〉とも称している。朝廷,公家の場合の小舎人(こどねり)に相当するといわれる。史料的には主君の外出等に際して,走衆(はしりしゆう),中間(ちゆうげん)などとともに供奉の人々の末尾に連なる役目として多くはみられ,太刀,冑,弓などの武具や草履,沓などの履物を持って随従している。

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大辞林 第三版の解説

こもの【小者】

年の若い人。 「おのれ程の-と組んで勝負はすまじきぞ/太平記 9
武家で、中間ちゆうげんの下位にあって、走り使いなどする者。こびと。
町家で、身分の低い奉公人。下男。丁稚でつち。 「跡より-若い者/浮世草子・永代蔵 1
小物 」に同じ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

小者
こもの

奉公人の一種。小人(こびと)ともいう。武家などに雇われ、走り使いなど雑役に従事した。室町時代以降からみられ、年季を切って随時雇い入れるところが多い。武家では中間(ちゅうげん)の下位に置かれ、軍役の員数外とされた。江戸時代、幕府や諸藩の職制中では、中間とともにさまざまな名称で使役されている。このうち幕府では、五役の者と総称されるのが中心であった。
 五役は、黒鍬者(くろくわのもの)(草履取(ぞうりとり)、荷物運送)、中間、小人(伝令、用品運搬)、駕籠(かご)者、掃除者で、いずれも世襲である。禄高(ろくだか)は役職により異なるが、10俵一人扶持(ぶち)から15俵一人扶持くらいであった。[佐々悦久]

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世界大百科事典内の小者の言及

【身分統制令】より

…1591年(天正19)に豊臣秀吉が全国に発布した3ヵ条の法令。侍,中間(ちゆうげん),小者などの武家奉公人が百姓,町人になること,百姓が耕作を放棄して商いや日雇いに従事すること,もとの主人から逃亡した奉公人を他の武士が召し抱えることなどを禁止し,違反者は〈成敗(死刑)〉に処するとしている。朝鮮出兵(文禄・慶長の役)をひかえて,武家奉公人と年貢の確保を目的としたものと思われる。…

【目明し】より

…江戸時代に諸役人の手先になって,私的に犯罪の探査,犯罪者の逮捕を助けたもの。岡引(おかつぴき),御用聞,小者,手先ともいう。目明しとは目証(めあかし)の意味で,犯罪者に同類たる共犯者を密告させ,その犯罪を証明させたことに由来する。…

※「小者」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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