財の区分上,人間が直接に消費する消費財と対をなす用語で,最終生産物である消費財の生産に用いられる財の総称。生産に投入されることから,生産要素と呼ばれることも多い。財の属性による分類ではないので,たとえば電力は,企業が消費財の生産に使用すれば生産財となり,消費者が使用すれば消費財となる。生産財には非常に多くの財が含まれるが,これらを労働と土地(自然資源一般を含む),そして資本財の三つに大きく分類することができる。このうち労働と土地は,生産過程において再生産することができない生物的・自然的産物であることから,本源的生産財と呼ばれる。これに対して資本財は,生産という経済過程で再生産されうるという大きな特徴をもつ。
→財
執筆者:佐藤 寿博
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
人間の欲望を直接に満足させる消費財の生産過程において使用される財であり、消費財に対するものとして規定されている。この生産財と消費財の区分は、財の属性による区分ではないので、たとえば石油や電力などは、工場で消費財の生産に使用されれば生産財となり、家庭で使用されれば消費財となる。生産財には土地と資本財とが含まれているが、土地は労働とともに本源的生産財として区別されることがある。したがって狭義に考えた場合には、生産財と資本財とは同義となる。資本財と同様に、耐久性によって、工場・機械などの耐久生産財と、原料・燃料などの単用生産財とに区別される。
[鈴木博夫]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 (株)トライベック・ブランド戦略研究所ブランド用語集について 情報
…業種を生産・加工する財の種類によって分類したものに日本標準産業分類があるが,これについては〈産業分類〉の項を参照されたい。
[分類と相互の関係]
工業の業種は,人間が直接に消費する消費財(食料品や衣服などの非耐久消費財,テレビなどの耐久消費財)を生産する部門と,他の生産活動に使われる生産財(原材料,部品,機械など)を生産する部門に分けてみることができるが,工業が高度に発展するのにともない,生産財を生産する部門のウェイトが増大する傾向がある。品質,機能のすぐれた消費財を大量に生産するためには,数多くの生産財を必要とするからである。…
…公共財は自由財と混同されることがあるが,基本的に性格の異なるものである。 財はまたその機能にしたがって,消費財と生産財とに分類されることがある。消費財は直接消費されるものである。…
…また購入頻度は非常に低く,単価は高いのが普通である。 産業用・業務用商品は生産財とも呼ばれる。分類としては,主要設備,補助設備,消耗用品,組立・構成部品,加工材料,原料に分けられる。…
※「生産財」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
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