大陸間弾道ミサイル(読み)タイリクカンダンドウミサイル

デジタル大辞泉 「大陸間弾道ミサイル」の意味・読み・例文・類語

たいりくかん‐だんどうミサイル〔‐ダンダウ‐〕【大陸間弾道ミサイル】

アイ‐シー‐ビー‐エム(ICBM)

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共同通信ニュース用語解説 「大陸間弾道ミサイル」の解説

大陸間弾道ミサイル(ICBM)

大洋をまたいで大陸間を飛行できる陸上発射型の弾道ミサイル。米ソ間の戦略兵器制限交渉での定義に基づき、一般的に射程5500キロ以上を指す。通常弾頭と核弾頭を搭載可能で、米国ロシア、中国が保有。北朝鮮も開発している。ロシアは多弾頭の新型「ヤルス」や射程約1万8千キロの「サルマト」を配備する。ウクライナは保有していない。(キーウ共同)

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百科事典マイペディア 「大陸間弾道ミサイル」の意味・わかりやすい解説

大陸間弾道ミサイル【たいりくかんだんどうミサイル】

intercontinental ballistic missileの訳,略してICBM。大型核弾頭を8000km(ほぼワシントン〜モスクワ間)以上弾道飛行させ,予定目標から半径1km前後以内に落下させるミサイル。発射後ロケット動力飛行期間を終えると,弾頭部分のみが無動力弾道飛行し,数百ないし1000kmの高度に達してから大気圏に再突入して目標に到達。長距離を精密に飛行するためすぐれた慣性誘導装置を必要とし,また大気圏再突入で生ずる空気力学的加熱から核弾頭を防護するため特殊な耐熱材を用いたノーズコーンを着ける。敵の奇襲攻撃による事前破壊を防止するため地下サイロ発射基地に展開され,ミサイル迎撃ミサイルを避けるため多弾頭方式(多弾頭ミサイル)をとり,また落下中の速度を増して浸透力を強化する措置をとるのが普通。1957年ソ連が初めて試射に成功,対抗して米国も開発。米ICBMの主力ミニットマンだが,このICBMは1970年に実戦配備されて以来,約20年の間に旧式化しているため,現在,性能向上のため改善がすすめられている。米国の最新型ICBMはピースキーパーである。START戦略兵器削減条約)IIが順調に進めば2003年まで(のち2007年までに延長)には多弾頭ICBMは全廃されることになる(単弾頭化)。→弾道ミサイル
→関連項目INFアトラス(兵器)SS24SLBMSDI戦略兵器制限交渉タイタン探知衛星中距離弾道ミサイル東風ミサイルミサイル誘導方式

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大陸間弾道ミサイル」の意味・わかりやすい解説

大陸間弾道ミサイル
たいりくかんだんどうミサイル

「ICBM」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の大陸間弾道ミサイルの言及

【ミサイル】より

…一方,V2を基礎とする,原爆を運べる大型長距離ミサイルの開発の可能性は,新しい技術や工業に多額の投資を要するわりに誘導精度が上がらず,このため1947年ミサイル開発計画を中止し,陸軍で小型ロケットの研究を続けるにとどまった。しかし,52年水爆が開発され,地対空ミサイル〈ナイキ〉がテストで戦略爆撃機に対する有効性を実証し,またソ連が大陸間弾道ミサイルintercontinental ballistic missile(略号ICBM)開発に大規模に取り組んでいるらしいとの情報等にかんがみ,ICBMの重点開発が検討され,その結果54年から〈アトラス〉の設計・製造を開始した。 ソ連は1949年原爆の実験に成功すると,その運搬手段としてV2を基礎にミサイルの研究・開発を着々と進め,57年8月ICBM完成を発表した。…

※「大陸間弾道ミサイル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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