玉東(読み)ぎょくとう

改訂新版 世界大百科事典 「玉東」の意味・わかりやすい解説

玉東[町] (ぎょくとう)

熊本県北西部,玉名郡の町。1967年町制。人口5554(2010)。西は玉名市に接し,鹿児島本線が通る。町域は南北に細長く,中央を菊池川支流の木葉(このは)川が西流する。南部は金峰山地の北斜面にあたり,北部には木葉山がある。農業が中心で,南部の山麓地は隣接する玉名市の旧天水町に連なるオレンジベルトの一角をなし,ミカン栽培が盛ん。米作,タバコ栽培,畜産なども行われる。国道208号線沿いには,木葉山麓から採掘される石灰石関連の工場,および民芸品〈木葉猿〉の窯元がある。西南戦争の激戦地田原坂に近く,高月,宇蘇浦に官軍墓地がある。ほかに古代製鉄所跡,西安寺の五輪塔群,稲佐廃寺跡などの史跡がある。JR鹿児島本線が通る。
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