嫁ぐ(読み)トツグ

デジタル大辞泉 「嫁ぐ」の意味・読み・例文・類語

と‐つ・ぐ【嫁ぐ】

[動ガ五(四)]
よめに行く。「長女が―・ぐ」
交合する。交接する。
二柱―・ぎ給ひて」〈祝詞鎮火祭
[類語]嫁する嫁入り輿入れ結婚片付く縁付く縁を結ぶ縁結び玉の輿に乗る結ばれる妻帯さいたいする身を固める所帯を持つ一緒になる連れ添う添い遂げる

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「嫁ぐ」の意味・読み・例文・類語

と‐つ・ぐ【嫁】

  1. ( 「処(と)(つ)ぐ」の意 )
  2. [ 1 ] 〘 自動詞 ガ五(四) 〙
    1. 男女が情を通じる。交合する。交接する。
      1. [初出の実例]「神伊佐奈伎伊佐奈美の命、妹妋二柱嫁継(トツ)ぎ給ひて、国の八十国・嶋の八十嶋を生み給ひ」(出典:延喜式(927)祝詞)
    2. 結婚して他家の者となる。結婚する。縁づく。嫁にいく。かたづく。
      1. [初出の実例]「復有て妻妾(をむなめ)夫の為に放(す)てらるる日に年を経て後に他(ひと)に適(トツク)は恒の理(ことわり)なり」(出典:日本書紀(720)孝徳二年三月(北野本訓))
      2. 「鷲見に帰(トツ)いだ娘なれば、既に歴とした一家の主婦である」(出典:多情多恨(1896)〈尾崎紅葉〉前)
  3. [ 2 ] 〘 他動詞 ガ四段活用 〙 その者を相手として交接する。その者と結婚する。
    1. [初出の実例]「其の母死て、父更に妻を嫁げり」(出典:今昔物語集(1120頃か)二)

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