国立研究開発法人(読み)コクリツケンキュウカイハツホウジン

デジタル大辞泉 「国立研究開発法人」の意味・読み・例文・類語

こくりつ‐けんきゅうかいはつほうじん〔‐ケンキウカイハツハフジン〕【国立研究開発法人】

業務特性による独立行政法人分類の一。科学技術に関する試験研究開発にかかわる業務を5~7年の中期的な目標計画に基づいて行う。→中期目標管理法人行政執行法人
[補説]日本医療研究開発機構情報通信研究機構理化学研究所国立がん研究センター産業技術総合研究所国立環境研究所などがこれにあたる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「国立研究開発法人」の意味・わかりやすい解説

国立研究開発法人
こくりつけんきゅうかいはつほうじん

独立行政法人の三つの類型の一つ。公共上の事務等のうち、その特性に照らし、一定の自主性および自律性を発揮しつつ、中長期的(5~7年)な視点にたって執行することが求められる科学技術に関する試験、研究または開発に係るものを主要な業務として国が中長期的な期間について定める業務運営に関する目標を達成するための計画に基づき行うことにより、日本における科学技術の水準の向上を通じた国民経済の健全な発展その他の公益に資するため研究開発の最大限の成果を確保することを目的とする法人(独立行政法人通則法2条3項)。国立研究開発法人の役員および職員身分は非公務員である。2017年(平成29)4月1日時点で27法人があり、日本医療研究開発機構、宇宙航空研究開発機構JAXA(ジャクサ))、国立がん研究センター、森林研究・整備機構、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO(ネド))、国立環境研究所などが国立研究開発法人として設立されている。国立研究開発法人の名称中に「国立研究開発法人」という文字を使用することが求められている(独立行政法人通則法4条2項)。たとえば、宇宙航空研究開発機構の法人名称は「国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構」である。

 国立研究開発法人のうち、当該国立研究開発法人に係る研究開発等の実績および体制を総合的に勘案して世界最高水準の研究開発の成果の創出が相当程度見込まれるものを、特定国立研究開発法人という。理化学研究所(理研)、産業技術総合研究所、物質・材料研究機構がこれに指定されている。

[山田健吾 2017年7月19日]

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