宜春(読み)ぎしゅん

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

宜春
ぎしゅん / イーチュン

中国、江西(こうせい)省西部の地級市。1市轄区、6県を管轄し、樟樹(しょうじゅ)など3県級市の管轄代行を行う(2016年時点)。人口514万5473(2010)。(かんこう)の支流袁水(えんすい)の中流部にあり、滬昆(ここん)線(上海(シャンハイ)―昆明(こんめい))に沿う。北西部は湖南(こなん)省と接する。1979年市制施行。漢代に宜春県が置かれ、晋(しん)代に宜陽と改名、隋(ずい)代に宜春に復し、明(みん)・清(しん)代には袁州{えんしゅう}府治であった。米、サツマイモ、ナタネ(アブラナ)、チョマ、椿油(つばきあぶら)、用材、タケを産し、夏布(麻織物)、爆竹、漆器、松花ピータンなどの特産がある。西の萍郷(へいきょう)市との境に温泉が湧出する。無公害野菜の産地として知られるほか、建材や石油化学、製薬、食品関連の産業も盛ん。[河野通博・編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典の解説

ぎ‐しゅん【宜春】

[1] 〘名〙
① 快適な春。古く、中国で立春の日、色紙や幟にこの二字を書いて門口に貼り出したり、立てたりした。
※本朝文粋(1060頃)九・風月一朝阻詩序〈菅原雅規〉「宜春漸闌 良夜暁」 〔荊楚歳時記〕
② 酒の異称。
※仮名草子・よだれかけ(1665)三「酒は春に宜しき物なりとて、宜春を酒の名ともしつめれ」
[2] 中国、隋代、江西省西部におかれた郡。中心は萍郷市の東方の宜春県。城南に仙女、湖岡、宜春、化成、鳳凰の宜春五台があった。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

人望

信頼できる人物として、人々から慕い仰がれること。「人望を集める」「人望を失う」...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

宜春の関連情報