対訳(読み)タイヤク

デジタル大辞泉 「対訳」の意味・読み・例文・類語

たい‐やく【対訳】

原文訳文を対照できるように並べて記すこと。また、その書物。「対訳聖書物語」
[類語]翻訳訳出訳する適訳名訳抄訳直訳和訳邦訳完訳全訳誤訳意訳逐語訳重訳定訳新訳初訳改訳点訳翻案吹き替え

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「対訳」の意味・読み・例文・類語

たい‐やく【対訳】

〘名〙
① 原文と見くらべながら訳すこと。
② 原文と訳文とを並べて記すこと。また、その書。
福翁自伝(1899)〈福沢諭吉緒方の塾風「ハルマと云ふ独逸和蘭対訳(タイヤク)原書字引を翻訳したもので」
③ 江戸時代、蘭学者が翻訳の際に、訳語の区別を示したものの一つ。原語の意味に相当する日本語を当てることをいう場合(「和蘭医事問答」)と、原語の音を漢字音に当てて表わすことをいう場合(「重訂解体新書」)とがある。
※和蘭医事問答(1770)下「大抵訳は対訳義訳直訳と三通に仕候」
※重訂解体新書(1798)凡例「訳例有三等、曰直訳、曰義訳、曰対訳。〈略〉吉離盧(キリール)、無名可充、義可一レ取、乃音訳曰吉離盧(キリール)、対訳是也。其対訳之字音、皆用抗州音

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