射込み(読み)イコミ

デジタル大辞泉 「射込み」の意味・読み・例文・類語

い‐こみ【射込み】

野菜などの中身をくりぬき、中にほか材料をつめこむこと。また、その料理

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「射込み」の意味・わかりやすい解説

射込み
いこみ

ユズカボチャウリなどの中身をくりぬき、中にほかの材料を詰め込む料理。射込み芋(いも)は、熟したユズの中身をくりぬき、サツマイモをなまのままおろして、小麦粉を少々加え、ユズの中に詰め込み、蒸したもので、小口切りにして、しょうゆをつけて食べる。柚釜(ゆかま)はユズの中身を抜き、中にいろいろな材料を詰め込む料理をいうが、これも一種の射込みである。

 三重県伊賀市の郷土料理である養肝(ようかん)漬けは、7月ごろ大きなシロウリの中をくりぬき、中にショウガシソの葉と実などを細かに切って詰め込み、みそ漬けにしたもので、1年後に用いる。戦国時代の武将藤堂高虎(とうどうたかとら)が創作した陣中食であるという。宮崎県の郷土料理である日の出南京(なんきん)は、特産の日向(ひゅうが)カボチャを使う。へたの部分から切り口をつくり、中の種の部分を抜き取り、ゆで卵を横半分に切ってカボチャの中にはめ込む。周囲のすきまに、鶏のひき肉を、卵か葛粉(くずこ)でつないで砂糖と塩で味つけして詰め込み、前に切ったへたでふさいで蒸し上げる。射込みはフランス語ではファルシfarci、英語ではスタッフドstuffedという。

多田鉄之助

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和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「射込み」の解説

いこみ【射込み】

日本料理で、詰め物をすること。ちくわやししとうなど空洞のある食材かぶやごぼうなどをくりぬいたもの、厚揚げ高野豆腐に切り込みを入れたものなどに、魚介類すり身やひき肉などを詰める。煮物・揚げ物などにする。

出典 講談社和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典について 情報

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