出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
奈良時代の歌人。姓(かばね)は朝臣(あそみ)。719年(養老3)正月従(じゅ)五位下、720年10月右少弁となり、729年(天平1)3月従五位上(『続日本紀』)。このころ大宰少弐(だざいのしょうに)となって九州に赴任(『万葉集』)。以後731年正月正五位下、733年3月正五位上、734年正月従四位下に昇進、737年6月大宰大弐在任中に没した。777年(宝亀8)の遣唐副使小野朝臣石根(いわね)の父(『続日本紀』)。天平(てんぴょう)初年大宰少弐時代の短歌3首が『万葉集』にみえる。「あをによし奈良の都は咲く花のにほふがごとく今盛りなり」は、平城京の盛容をたたえた作としてとくに有名。
[稲岡耕二]
(鬼頭清明)
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