山ノ内町(読み)やまのうちまち

日本歴史地名大系 「山ノ内町」の解説

山ノ内町
やまのうちまち

面積:二六六・〇一平方キロ

県の東北部にあって下高井郡に属する。西に遠く五岳(飯縄いいづな戸隠とがくし黒姫くろひめ妙高みようこう斑尾まだらお)、近く高社こうしや山を望む。東は志賀しが山火山を中心とする志賀高原の山々を仰ぎ、夜間瀬よませ川・たる川の清流は源をこの地に発する。町名の示すように山懐盆地には随所に豊かな温泉が湧出しており、旧前橋まえばし草津くさづ道の現中野なかの長野原ながのはら線が上信越高原国立公園を通り、草津峠を経て群馬県へ向かっている。

明治四年(一八七一)廃藩置県の当時、湯田中ゆだなか村と上条かみじよう村に分れていたが、同九年五月合併して平穏ひらお村となり、昭和二九年(一九五四)四月一日に町制をしき平穏町となった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「山ノ内町」の意味・わかりやすい解説

山ノ内〔町〕
やまノうち

長野県北東部,三国山脈の北西部にある町。南東で群馬県と接する。1955年平穏町と穂波村,夜間瀬村が合体して成立。大部分山地で,集落は西部から南部にかけてある。中心集落は湯田中で,長野電鉄の駅前集落でもある。横手山,岩菅山,その中間に志賀高原があり,スキー場が多い。夜間瀬川沿いに山ノ内温泉郷があり,観光業が主産業。農業は米作リンゴなどの果樹栽培が主。佐野神社本殿は桃山時代の建物で国の重要文化財,縄文時代末期の遺構である佐野遺跡は国の史跡となっている。渋の地獄谷噴泉は国の天然記念物。1998年長野オリンピック冬季競技大会の中心会場の一つ。町域の一部は上信越高原国立公園に属する。国道292号線,403号線が通じ,群馬県中之条町との境に渋峠草津峠がある。面積 265.90km2。人口 1万1352(2020)。

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