三国山脈(読み)ミクニサンミャク

デジタル大辞泉 「三国山脈」の意味・読み・例文・類語

みくに‐さんみゃく【三国山脈】

新潟・群馬県境を南西に走る山脈。丹後山・谷川岳三国山などがあり、最高峰は南部の白砂山しらすなやまで、標高2140メートル。

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精選版 日本国語大辞典 「三国山脈」の意味・読み・例文・類語

みくに‐さんみゃく【三国山脈】

  1. 新潟県と群馬県との県境を走る山脈。中央部に谷川岳(一九六三メートル)、仙ノ倉山(二〇二六メートル)、三国山(一六三六メートル)など二〇〇〇メートル前後の山地が連なる。関東地方西縁の障壁となり、日本海側と太平洋側とに著しい気候的差異をもたらしている。

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改訂新版 世界大百科事典 「三国山脈」の意味・わかりやすい解説

三国山脈 (みくにさんみゃく)

越後山脈の南西部にあたり,新潟県と群馬県,一部は長野県と群馬県の境をなす山脈。地域の境界は明確ではないが,東は兎岳(1926m)付近から,清水峠(1448m)を経て谷川岳(1977m),仙ノ倉山(2026m)を含む谷川連峰となり,三国峠(1244m)に至り,さらに白砂山(2140m)をはさんで草津峠(1956m)まで,標高2000m内外の山地がほぼ北東~南西の方向に連なる。主として花コウ岩,石英セン緑岩,蛇紋岩,第三系の堆積岩(グリーンタフ)からなるが,山脈の北側には苗場山岩菅(いわすげ)山などの火山があり,南側には湯檜曾(ゆびそ),水上(みなかみ),猿ヶ京,四万(しま)などの温泉が多い。北側の信濃川水系と南側の利根川水系の分水界をなし,また日本海側の多雪地域と冬季乾燥する太平洋側とを分ける第一級の気候区界をなす。積雪が多く季節風が強いため森林限界は低く,針葉樹林を欠くこともある。上越線・同新幹線,関越自動車道は谷川岳の下をトンネルで貫き,三国峠越えの国道17号線は冬季,石打・湯沢方面へのスキー客でにぎわう。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「三国山脈」の意味・わかりやすい解説

三国山脈
みくにさんみゃく

群馬・新潟県境の山地。北東から南西に延び、関東地方北西縁の一大障壁で、この山脈を分水界として太平洋側と日本海側とに自然的にも人間生活にも著しい差異をもたらしている。山脈を構成する岩石は、花崗(かこう)岩・閃緑(せんりょく)岩、中生界および第三系の地層である。深い谷に刻まれた高峻(こうしゅん)な壮年期の地形で、北東から丹後(たんご)山(1809メートル)、柄沢(からさわ)山(1900メートル)、茂倉(しげくら)岳(1978メートル)、谷川(たにがわ)岳(1963メートル)、万太郎(まんたろう)山(1954メートル)、仙ノ倉(せんのくら)山(2026メートル)、平標(たいらっぴょう)山(1984メートル)、三国山(1636メートル)、白砂(しらすな)山(2140メートル)など南西に及び、上野(こうずけ)、越後(えちご)、信濃(しなの)の三国にまたがって2000メートル級の高峰をもつ。清水峠(1448メートル)と三国峠(1244メートル)が昔から山脈を越える重要な交通路であったが、清水トンネルによる国鉄(現、JR)上越線開通後ほとんど利用されなくなり、現在は国道17号のトンネルで三国峠の下を横断し、また、JR上越新幹線や関越自動車道のトンネルが山脈を横断する。清水峠から南西は上信越高原国立公園の地域で、三国峠までを谷川連峰とよんで登山者が多いが、天気の激変や雪崩(なだれ)、豪雨、濃霧などに警戒が必要とされている。

[村木定雄]

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百科事典マイペディア 「三国山脈」の意味・わかりやすい解説

三国山脈【みくにさんみゃく】

群馬・新潟県境をなす山地。北東〜南西方向に茂倉岳,谷川岳,仙ノ倉岳,三国山など標高1900〜2100mの峰が連なり,最高峰は白砂山(2140m)。石英セン緑岩,花コウ岩などからなる険しい壮年期地形を呈し,太平洋側と日本海側の分水界をなす。山麓には上信越高原国立公園に属する多くの温泉,スキー場がある。
→関連項目群馬[県]上越新幹線大清水トンネル新潟[県]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「三国山脈」の意味・わかりやすい解説

三国山脈
みくにさんみゃく

群馬,新潟県境に連なる山脈。最高峰は白砂山 (2140m) 。主峰に茂倉岳 (1978m) ,谷川岳,仙ノ倉岳,三国山などがある。山体は石英閃緑岩,花崗岩などから成り,全体としてけわしい壮年期の地形を示す。特に山頂部の南東斜面は急傾斜で,露岩が多く,一大岩壁をなしているところも少くない。谷川岳の一ノ倉沢はその代表である。これに対し北西斜面は一般にややゆるやかで,山頂部の非対称性が三国山脈の地形の特色である。太平洋側と日本海側との分水嶺をなす。西部は上信越高原国立公園に属する。

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