長野原(読み)ながのはら

日本大百科全書(ニッポニカ) 「長野原」の意味・わかりやすい解説

長野原(町)
ながのはら

群馬県西部、吾妻郡(あがつまぐん)にある町。1889年(明治22)町制施行。吾妻川の上流長野原盆地の中心で、北方からの白砂(しらすな)川(須(す)川)との合流点にある。市街地は標高600メートル、東西約700メートルの街村型をなし、古くから交通の要地で、近世以来市場町として発達。JR吾妻線が通じ、国道144号と145号、146号の接続地で、292号、406号も通じる。第二次世界大戦後、群馬鉄山の鉄鉱輸送地になったが、1965年(昭和40)掘り尽くされて鉄山は閉山。現在、吾妻線長野原草津口駅は草津、花敷(はなしき)温泉などへの玄関口となっている。東方に関東の耶馬渓(やばけい)といわれる吾妻峡(国指定名勝)と川原湯温泉(かわらゆおんせん)、南部の浅間山斜面に北軽井沢の別荘地があり、ゴルフ場やスキー場も開設されている。また、戦後の開拓地も酪農化で発展している。面積133.85平方キロメートル、人口5095(2020)。

[村木定雄]

『『長野原町誌』(1976・長野原町)』


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改訂新版 世界大百科事典 「長野原」の意味・わかりやすい解説

長野原[町] (ながのはら)

群馬県北西部,吾妻(あがつま)郡の町。人口6017(2010)。南は長野県と接し,町域は浅間山北東斜面と吾妻川に沿う長野原盆地を占める。中心集落の長野原は白砂川の谷口集落として発達した。吾妻川に沿ってJR吾妻線と国道145号線が走り,長野原駅(現,長野原草津口駅)は草津,万座,新鹿沢(しんかざわ)などの温泉や志賀高原浅間高原へのバス交通の起点であったが,吾妻線の延長にともない,万座・鹿沢口駅と交通基地としての機能を分けあうようになった。浅間山麓の浅間高原は第2次大戦後,引揚者による開拓が行われ,現在は酪農やキャベツ,レタスなどの高原野菜を中心に大規模な機械化農業が展開されている。また浅間高原中部にある北軽井沢では大学村を主体に別荘地開発が進み,観光施設の整備も行われている。天丸山一帯は上信越高原国立公園に含まれ,県営浅間牧場がある。川原湯(かわらゆ)温泉がある。
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百科事典マイペディア 「長野原」の意味・わかりやすい解説

長野原[町]【ながのはら】

群馬県西部,吾妻(あがつま)郡の町。浅間山の北東麓の高原地帯を占める。主集落は吾妻川に沿う古くからの市場町で,吾妻線が通じる。上信越高原国立公園の浅間山,草津温泉などの入口。浅間山麓の北軽井沢は別荘地,避暑地。酪農や高原野菜の栽培が盛ん。製材も行う。133.85km2。6017人(2010)。

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