山勢検校(読み)やませけんぎょう

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「山勢検校」の解説

山勢検校(2代) やませけんぎょう

1812-1868 江戸時代後期箏曲(そうきょく)家。
文化9年生まれ。山田流山勢家2代家元。江戸で初代にまなび,弘化(こうか)4年検校平曲でも活躍。門人山勢松韻(しょういん)(初代),山登万和(やまと-まんわ)らがいる。慶応4年2月13日死去。57歳。越後(えちご)(新潟県)出身本姓杉本。名は軽(慶)風一。前名は山杉検校。作品に「かざしの雪」。

山勢検校(初代) やませけんぎょう

1791-1859 江戸時代後期の箏曲(そうきょく)家。
寛政3年生まれ。越後(えちご)(新潟県)の人。江戸にでて山田検校師事し,文政2年白勢検校のもとで検校となる。天保(てんぽう)14年江戸惣録(そうろく)。山田流御三家山勢家初代家元。平曲でも名を知られた。安政6年8月5日死去。69歳。名は松風一。作品に「常磐(ときわ)の栄」「月の鏡」。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「山勢検校」の意味・わかりやすい解説

山勢検校(2世)
やませけんぎょう[にせい]

[生]文化9(1812).越後
[没]慶応4(1868).2.13. 江戸
山田流箏曲家。都名 (いちな) 軽 (慶) 風一。本姓杉本。前名山杉検校。1世山勢検校に師事,弘化4 (1847) 年検校に登官した。門下には1世山勢松韻のほか山登万和,町田杉勢 (後名杉豊,松翁流胡弓家としては山登派の山沢勾当門下) らがいる。

山勢検校(1世)
やませけんぎょう[いっせい]

[生]寛政3(1791).伊勢
[没]安政6(1859).8.5. 江戸
山田流箏曲家。都名 (いちな) 松風一。山田検校に師事し,文政2 (1819) 年検校登官。門下に2世山勢検校のほか,山多喜 (山田喜,山滝) 松調検校らがいる。

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朝日日本歴史人物事典 「山勢検校」の解説

山勢検校

没年:安政6.8.5(1859.9.1)
生年:寛政3(1791)
江戸中・後期の山田流箏曲家。名は松風一。最初は越後(新潟県)で修業したが,21歳で江戸に出て山田検校に入門,箏曲を学んだ。山勢の名はその後代々受け継がれ,山登,山木と共に山田検校直門三家のひとつとなる。「常磐の栄」「月の鏡」を作曲したとされる。平曲家としても活躍。

(千葉優子)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

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