岩神村(読み)いわがみむら

日本歴史地名大系 「岩神村」の解説

岩神村
いわがみむら

[現在地名]智頭町岩神

新見にいみ川と土師はじ川が合流し、千代川に流れ込む地点の左岸段丘上に集落が発達。集落の西側にはかご山がそびえる。当村から宇波うなみ村までの新見川本・支流谷に位置する一〇ヵ村を新見にいのみ谷一〇ヵ村とよぶ。拝領高は八〇石余。天明六年(一七八六)の智頭郡下札帳(石谷家文書)によると朱高八七石余、毛付高一一九石余、本免六ツ一分、同年の物成高六六石余、ほかに川役米五升が課されていた。天明―寛政年間(一七八一―一八〇一)と推定される書上(古田家文書)では田畑畝数八町六反余、家数一五・人数七三、牛九。


岩神村
いわがみむら

[現在地名]高浜町岩神・紫水しすいおか

薗部そのべ村の東に位置し、北は高浜湾に臨む。村内を丹後街道が通る。地名の由来は、むかし、ある人が丹後街道の路傍の巨石に腰をかけて居眠りをしていると、この石を祀れとの夢告があり、小祠を建てて奉祀したことにちなむと言伝え、「若狭郡県志」は「岩神村ノ傍有巨巌岩神、是レ温石也」と記す。また「岩神村属木津庄」とある。慶長一六年(一六一一)八月一二日付京極忠高黒印状(組屋家文書)によれば、村高一六七石余で、和田わだ村の一部などとともに代官組屋氏の支配に置かれている。正保郷帳によれば田方一四四石余・畠方二二石余。


岩神村
いわがみむら

[現在地名]牧村岩神

現牧村のほぼ中央にあり、北側を折居おりい川が流れ、北西は小川おがわ村、南西は田島たじま村、東は高尾たかお村。古くから開かれたと伝える。文禄(一五九二―九六)頃の頸城郡絵図では「岩かミ村 下」とある。正保国絵図に「岩浦村」とあり、延宝七年(一六七九)の越州四郡高帳では高一二七石六斗。天和三年郷帳では高九二石一斗余、うち山高二石一斗六升・漆高二石二斗五升、反別田三町五反余・畑屋敷一〇町三反余・山林一〇町八反、漆木二二五本、家数一八。安永九年(一七八〇)新田検地では高二九石三斗余・反別五町一反余(牧村郷土誌)。文政一一年(一八二八)国川こくがわ村百姓と岩神村八郎右衛門との間で交わされた草生水井戸売渡一札の事(大滝善蔵氏蔵)がある。


岩神村
いわがみむら

[現在地名]前橋市岩神町一―四丁目・昭和町しようわまち一―三丁目・平和町へいわまち一―二丁目・住吉町すみよしちよう一―二丁目・大手町おおてまち三丁目・若宮町わかみやちよう一丁目

前橋城下の北にあたり、東ははぎ村。西を利根川が流れ、対岸の総社そうじや町との間に大渡おおわたり橋が架かる。むかい町の延長部、大渡橋との間は近世後期には町場化し、大渡町ともよばれた。寛文郷帳に田方二四七石余・畑方三八一石余とある。元禄一四年(一七〇一)の新田検地帳(横地文書)によれば下々田八反余・下々畑二九町七反余、寛文四年(一六六四)から天和三年(一六八三)までの新田として下々畑三反余、貞享元年(一六八四)より元禄一〇年までの新田として下々畑二畝余が記される。


岩神村
いわがみむら

[現在地名]朽木村岩瀬いわせ

下柏しもかせ村の安曇あど川対岸にあり、北は市場いちば村、南は穴瀬あながせ村。文安五年(一四四八)一〇月一六日岩神右馬なる者が朽木氏家臣飯田小五郎の仲介で、「はたほこのひの口」の田地一反を抵当とし、米一石を朽木氏より借りている(「岩上右馬・飯田小五郎連署出挙米借券」朽木文書)。寛正二年(一四六一)三月日の道林左衛門太郎茶園売券(同文書)に石神とみえる。


岩神村
やがみむら

[現在地名]足助町岩神

ともえ川を隔てて現足助町の中心地足助の西南に位置する。南は川端かわばた村、西は籠林かごばやし村と巴川を隔てて近岡ちかおか村に接する。集落は巴川左岸の河岸段丘上、北西に面した山麓の傾斜地に点在する。仲田なかた遺跡がこの段丘上にあり、縄文・弥生・古墳・平安・鎌倉各時代の遺物を出土する。中世、足助七屋敷の一つに数えられる臼木うすき城跡が、足助境近くの山頂にある。豊楽ほうらく城ともいい、「三河国二葉松」は中条左衛門金満在城と伝える。なお臼木ヶ峯城跡の南、尾根道の旧道沿いの山頂に別の古城跡一を伝えるが不詳。


岩神村
いわがみむら

[現在地名]大館市岩神

大館盆地東北部、鳳凰ほうおう山に連なる岩神山麓に位置し、大館町の東部。大館から長木ながき川沿いに南部領に延びる街道が通じる。享保一五年(一七三〇)の「六郡郡邑記」に「七軒有、内二軒正徳元卯年潰、五軒」とみえる。寛政六年(一七九四)の六郡惣高村附帳では当高三九石余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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