岬町(読み)みさきまち

日本歴史地名大系 「岬町」の解説

岬町
みさきまち

面積:四六・六六平方キロ

夷隅郡の北東部を占め、東は太平洋に臨む。南は大原おおはら町、西は夷隅町、北は長生ちようせい一宮いちのみや町・睦沢むつざわ町と接する。中央部を夷隅川が蛇行しながら東流し、和泉いずみ浦に注ぐ。JR外房線と国道一二八号が南北に通る。古代では岩熊いわくま廃寺が知られ、中世には伊南いなん庄・一宮庄・千町ちまち庄に属した。戦国期には万喜まんぎ(現夷隅町)の土岐氏の勢力下にあり、その支城つるヶ城や矢竹やたけ城などが築かれていた。近世は北東部の椎木しいぎ中原なかはら・和泉の三ヵ村は長柄ながら郡、ほかは夷隅郡に属し、大多喜藩および同藩主の阿部家の分知領をはじめ旗本領となる村が多く、また相給も少なくない。


岬町
みさきちよう

面積:四九・一四平方キロ

大阪府の南西端にあり、東は阪南はんなん町、南は和歌山市、北は大阪湾に臨む。町域の南部は和泉山脈およびその支脈帯で山間部が多く、北の海岸近くに平地が広がる。東からばん川・おお川・ひがし川・西にし川がおおよそ北流し大阪湾に注ぐ。国道二六号が海岸線を西行、町のほぼ中央深日ふけから南行、孝子きようし峠を越えて和歌山市に向かう。またほぼ並行して南海電鉄本線が通る。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「岬町」の意味・わかりやすい解説

岬〔町〕
みさき

大阪府南西端,大阪湾に臨む町。南と西で和歌山県に接する。1955年深日町,多奈川町の 2町と淡輪村,孝子村の 2村が合体。古くから丘陵地の粘土を利用した和泉瓦が特産品。多奈川,小島などの漁港はイワシ,アジなどの沿岸漁業基地。ハマチの養殖も行なわれる。沿岸部にみさき公園,淡輪遊園がある。西陵古墳第一・第二古墳は国指定史跡,船守神社本殿,興禅寺の如来坐像 3体は国指定重要文化財。町域の一部は阪南・岬府立自然公園に属する。南海電気鉄道本線と国道26号線が並走して和歌山市へ通じ,沿岸部を南海電気鉄道多奈川線が通る。面積 49.18km2。人口 1万4741(2020)。

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