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年金記録問題 ねんきんきろくもんだい

知恵蔵の解説

年金記録問題

2006年6月に民主党長妻昭衆議院議員が「消えた年金」問題を国会で指摘した。この段階では、内閣も重視していなかったが、07年2月に誰のものとも分からない年金記録が5000万件に達することが判明し、以降、国会の主要論点とされるようになった。安倍晋三首相(当時)は、参議院選挙前に年金記録について08年3月末までに照合を完了すると公約した。年金記録の照合とは、5000万件の氏名生年月日、性別の3情報を、持ち主の分かっている1億件の3情報と突き合わせ、本来の持ち主を探す名寄せ作業を意味している。年金記録漏れの原因は、さまざまに指摘されているが、手書き原簿からコンピューターに入力する際のミスが大きいとされる。福田康夫政権も安倍政権の公約を受け継ぐとしているが、5000万件のうち1割強の524万件については氏名が入力されていないことが判明しており、氏名の復元が必要とされる。このため、該当者不明の記録が残ることも危惧(きぐ)されている。

(新藤宗幸 千葉大学法経学部教授 / 2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について | 情報

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

年金記録問題

持ち主不明の年金記録が約5100万件あることが2007年に判明。民主党の追及政権交代原動力となった。旧社会保険庁(現・日本年金機構)の管理がずさんで結婚での姓の変更や転職をきっかけに間違った名前が入力されるなどし、記録がバラバラになっていた。年金機構が記録を結びつけ、本来の支給額に訂正する作業を進めてきた。

(2014-01-18 朝日新聞 朝刊 1総合)

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デジタル大辞泉の解説

ねんきんきろく‐もんだい【年金記録問題】

社会保険庁によって、公的年金の加入・納付記録が長年にわたってずさんに管理されていた問題。基礎年金番号の導入に伴い、紙台帳などで管理されていた過去の国民年金厚生年金共済年金の年金加入記録をオンライン化する作業が行われた際、平成19年(2007)に、基礎年金番号に統合されていない年金記録が約5100万件あることが判明。その後、他にもオンライン化されていない年金記録が約1430万件あることが報告された。これらの年金記録は加入者が特定できないことから「宙に浮いた年金」と呼ばれる。一方、加入者の手元には保険料を納付した領収書等が残っているにもかかわらず、社会保険庁には記録がない事例があることも発覚(「消えた年金」)。さらに、厚生年金保険料の徴収率を高く見せかけたい社会保険事務所と保険料負担を減らしたい事業主の思惑が一致し、社会保険事務所の職員が、標準報酬月額を実際よりも大幅に引き下げたり、会社が倒産したことにして厚生年金から偽装脱退させるなどの手口で年金記録を改竄(かいざん)していたことも判明した(「消された年金」)。

出典|小学館デジタル大辞泉について | 情報 凡例

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