弁慶縞(読み)ベンケイジマ

デジタル大辞泉 「弁慶縞」の意味・読み・例文・類語

べんけい‐じま【弁慶×縞】

縞柄の一。紺と浅葱あさぎ、紺と茶などの2種の色糸縦横両方に使って、碁盤目格子縞に織ったもの。弁慶格子
[類語]しまストライプ縦縞横縞棒縞格子縞チェックウインドーペーン

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精選版 日本国語大辞典 「弁慶縞」の意味・読み・例文・類語

べんけい‐じま【弁慶縞】

  1. 〘 名詞 〙 縞柄の一つ。白と紺、紺と茶、または紺と浅葱(あさぎ)などの二種の色糸を、経(たていと)・緯(よこいと)双方に使用し、格子形に織ったもの。弁慶格子。弁慶。
    1. 弁慶縞〈守貞漫稿〉
      弁慶縞〈守貞漫稿〉
    2. [初出の実例]「つきつきと・弁慶島によろいおり」(出典:雑俳・和歌みどり(1723))

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「弁慶縞」の意味・わかりやすい解説

弁慶縞
べんけいじま

弁慶格子ともいう。格子縞の一種。縦横同じ太さの幅広の2色の縞から成る格子柄で,縦横の2色と,2つの色が交わる中間色との3色の碁盤目が並ぶもの。名称由来は,古く歌舞伎で弁慶の衣装にこの縞柄が用いられたことによると考えられている。

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百科事典マイペディア 「弁慶縞」の意味・わかりやすい解説

弁慶縞【べんけいじま】

弁慶格子とも。縞柄の一種。経(たて)糸,緯(よこ)糸とも2種の色糸を用い,碁盤目の比較的幅の広い縞を織り出す。白と黒,白と茶などが代表的で,和服ふとんなどに応用する。山伏姿の弁慶の舞台衣装にちなんだ名称。

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世界大百科事典(旧版)内の弁慶縞の言及

【弁慶】より

…江戸時代になるとこのような民間信仰の神の観念と結びつくような民俗的想像力が後退して,封建的倫理を背景とした忠臣としての弁慶のイメージが強調され,弁慶が単に勇猛,武勇,知謀,忠義などを表す言葉ともなった。〈弁慶の泣き所〉の弁慶は勇猛な者の意で用いられて,ふつうは向う脛(むこうずね)をさし,〈弁慶縞〉の弁慶は荒々しさを意味している。進退きわまることを〈弁慶の立往生〉というが,これはいわゆる立往生伝説によったもので,勇猛の意味で用いられている。…

※「弁慶縞」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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