影青(読み)インチン

デジタル大辞泉 「影青」の意味・読み・例文・類語

イン‐チン【影青】

《〈中国語〉》白色素地きじ青みを帯びた透明なうわぐすりを施した磁器中国時代に景徳鎮窯華南各地で焼かれた。青白せいはく磁。

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精選版 日本国語大辞典 「影青」の意味・読み・例文・類語

えい‐せい【影青】

  1. 〘 名詞 〙 白色の素地上に、あわい青味のある釉(うわぐすり)がかかった磁器。刻文にたまった釉が影のように青くみえることからこの名がある。中国で、北宋期から焼かれ、景徳鎮窯が主産地インチン

イン‐チン【影青】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「影青」の中国音 ) =えいせい(影青)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「影青」の意味・わかりやすい解説

影青
いんちん

白磁の一種で、釉(うわぐすり)に青みがうっすらとさすところから青(せい)白磁ともよび、その印象を月光を浴びた青ととらえて影青なることばが中国人によって唱えられた。20世紀に入ってからの造語らしい。この青白磁は宋(そう)代の景徳鎮窯(けいとくちんよう)の白磁がことに名高い。素地(きじ)がほとんど夾雑物(きょうざつぶつ)を含まない純白で、透明釉(ゆう)のなかにきわめて微量に含まれる鉄粉(約0.2~0.3%)が強力な還元炎で焼製されたため、第二酸化鉄が第一酸化鉄に還元された結果、青みを呈する。その現象は青磁と同じであるが、素地や含有率の相違から気品の高い青白磁になる。華南では油質のマツなどの木材を燃料に用いるため、炎が長く理想的な還元炎がつくりやすく、青白磁が流行した。江西省の景徳鎮窯をはじめ、広東(カントン)、福建安徽(あんき)、河南各省でも青白磁が焼かれた。

[矢部良明]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「影青」の意味・わかりやすい解説

影青
いんちん
ying-qing

青白 (ちんぱい) ともいう。白色素地に淡青色の釉 (うわぐすり) をかけた白磁。素地に施した彫刻文様の彫り込み部分などに,釉が透明な青白色にたまってみえることによる名称。中国,宋代の江西省,景徳鎮窯で大量に作られており,その始りは宋代以前にさかのぼるといわれる。

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普及版 字通 「影青」の読み・字形・画数・意味

【影青】えいせい

青白磁。

字通「影」の項目を見る

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