白磁の一種で、釉(うわぐすり)に青みがうっすらとさすところから青(せい)白磁ともよび、その印象を月光を浴びた青ととらえて影青なることばが中国人によって唱えられた。20世紀に入ってからの造語らしい。この青白磁は宋(そう)代の景徳鎮窯(けいとくちんよう)の白磁がことに名高い。素地(きじ)がほとんど夾雑物(きょうざつぶつ)を含まない純白で、透明釉(ゆう)のなかにきわめて微量に含まれる鉄粉(約0.2~0.3%)が強力な還元炎で焼製されたため、第二酸化鉄が第一酸化鉄に還元された結果、青みを呈する。その現象は青磁と同じであるが、素地や含有率の相違から気品の高い青白磁になる。華南では油質のマツなどの木材を燃料に用いるため、炎が長く理想的な還元炎がつくりやすく、青白磁が流行した。江西省の景徳鎮窯をはじめ、広東(カントン)、福建、安徽(あんき)、河南の各省でも青白磁が焼かれた。
[矢部良明]
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