デジタル大辞泉 「御袋」の意味・読み・例文・類語 お‐ふくろ【▽御袋】 自分の母親を親しんでいう語。古くは敬称として用いたが、現在では主に男性が、他人に対して自分の母をいうのに用いる。⇔親父おやじ。[補説]作品名別項。→おふくろ[類語]お母さん・ママ・母上・母・母親・女親おんなおや・お母さま・おっかあ・母じゃ人・母じゃ・阿母あぼ・慈母じぼ おふくろ[戯曲] 田中千禾夫の処女戯曲。昭和8年(1933)「劇作」誌に発表。1幕。同年、築地座にて初演。昭和30年(1955)久松静児監督により映画化。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「御袋」の意味・読み・例文・類語 お‐ふくろ【御袋】 〘 名詞 〙 ( 「お」は接頭語 ) 母親を敬っていう語。また、母親を親しんで呼ぶ語。現在では、他人に対してへりくだって自分の母をいう場合が多い。⇔おやじ。[初出の実例]「今日室町御姫君御誕生也、御袋大舘兵庫頭妹也」(出典:康富記‐享徳四年(1455)正月九日)「拙父(おやぢ)と阿母(オフクロ)と竊々(こそこそ)相談して」(出典:社会百面相(1902)〈内田魯庵〉鉄道国有)御袋の語誌( 1 )本来、母親の敬称で、高貴な対象にも使用したが、徐々に待遇価値が下がり、近世後期江戸語では、中流以下による自他の母親の称となった。( 2 )「随・皇都午睡‐三」に「廿より卅二三才迄を中年増と云。夫より上を年増と唱へ極年をお袋とも婆々アとも云」とあるように、特に老女や老母を指すこともあった。( 3 )現在では、謙称として、他人に対してへりくだって自分の母を言うことが多い。→おやじ 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例