心憎い(読み)ココロニクイ

デジタル大辞泉 「心憎い」の意味・読み・例文・類語

こころ‐にく・い【心憎い】

[形][文]こころにく・し[ク]
憎らしく思われるほど、言動などがすぐれているさま。「―・い演出」「―・いまで落ち着きはらう」
はっきりしないものに心がそそられるさま。特に、上品な深み感じ、心ひかれるさま。おくゆかしい。「―・い庭のたたずまい」
憎らしく思うさま。こしゃくにさわる。
「此小僧を少々―・く思って居たから」〈漱石吾輩は猫である
対象がはっきりしないので、不安である。
「定めて打手向けられ候はんずらん。―・うも候はず」〈平家・四〉
不審を感じ、とがめたく思うさま。怪しい。
「―・し。重き物を軽う見せたるは、隠し銀にきわまるところ」〈浮・胸算用・四〉
[類語](1傑出秀逸出色抜群屈指

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android