抜群(読み)バツグン

デジタル大辞泉 「抜群」の意味・読み・例文・類語

ばつ‐ぐん【抜群】

《古くは「ばっくん」》
[名・形動]
多くの中で、特にすぐれていること。ぬきんでていること。また、そのさま。「抜群な(の)成績をおさめる」
程度が大きいこと。また、そのさま。
「先の関をば、はや―に程隔たりて候ふほどに」〈謡・安宅
[副]程度がはなはだしいさま。
「目の数も―違ふ」〈虎明狂・賽の目〉
[類語]卓抜傑出秀逸出色屈指心憎い卓出卓越卓絶逸出素晴らしい素敵すてき見事みごと立派最高絶妙結構目覚ましい輝かしいたえなるえも言われぬ上手巧みうまい巧妙老巧達者器用賢い上出来上上物の見事結構尽くめ何より・申し分が無い・言う事無し天晴れナイスワンダフル目の覚めるよう目に染みる冴える水際立つ群を抜く抜きん出る飛び抜けるずば抜ける頭抜ける並外れる人並み外れる度外れ断トツ非凡一日いちじつの長素人離れ玄人跣くろうとはだし超人的めぼしい目立つ引き立つ顕著著しい際立つ光る目を引く人目を引く人目につく目に立つひときわおも立つとりわけ値千金掛け替えのない

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「抜群」の意味・読み・例文・類語

ばつ‐ぐん【抜群】

  1. ( 古くは「ばっくん」 )
  2. [ 1 ] 〘 名詞 〙 ( 形動 )
    1. 多くのものの中で特にすぐれていること。とびぬけてすぐれていること。また、そのさま。
      1. [初出の実例]「古今詞客得名多、白氏抜群足詠歌」(出典:本朝麗藻(1010か)下・和高礼部再夢唐故白太保之作〈具平親王〉)
      2. 「たとひ先々抜群(ハックン)の忠ありと云とも」(出典:太平記(14C後)一七)
      3. [その他の文献]〔梁書‐劉顕伝〕
    2. はなはだしいこと。また、そのさま。
      1. [初出の実例]「ヲンカナシミノ ゴクツウワ ナヲ baccunni(バックンニ) マサリテ」(出典:スピリツアル修行(1607)御パッションの観念)
    3. 非常によいさまをいう俗語
      1. [初出の実例]「『亀井先生にお土産に持って行きなさい。いいでしょ?』『いい、いい、バツグン!』鳴夫も浮れだす」(出典:誰かが触った(1972)〈宮原昭夫〉四)
  3. [ 2 ] 〘 副詞 〙 はなはだしく。大変。非常に。とても。
    1. [初出の実例]「めのかずもばつくんちがふ」(出典:虎明本狂言・賽の目(室町末‐近世初))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「抜群」の読み・字形・画数・意味

【抜群】ばつぐん

傑出する。〔晋書、夏侯湛伝〕(抵疑)んでは群を拔き(すい)を出づること能はず、却(しりぞ)きては當世に抗排(かうはい)すること能はず。

字通「抜」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android