心的外傷(読み)しんてきがいしょう(英語表記)emotional trauma

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

心的外傷
しんてきがいしょう
emotional trauma

ある程度の時間が経過したあと精神障害を引き起こす原因となる心の傷をさす。トラウマともいう。災害や事故,犯罪,戦闘など予測できない出来事のなかで,自分が死に直面したり,身近な人が死んだりするような体験をして強い精神的ストレスを受けると,その後感情が鈍くなったり,体験を繰り返し回想したり,類似の出来事にパニックを起こしたりするなど,特有の精神的ショック症状を継続して生ずることがある (→心的外傷後ストレス障害 ) 。また強姦被害や児童虐待ドメスティック・バイオレンスも心的外傷となりうる。

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世界大百科事典 第2版の解説

しんてきがいしょう【心的外傷 psychic trauma】

精神分析の用語で,たんに〈外傷trauma〉と略して用いることもある。外科的な外傷の概念を精神の領域に比喩的に転用したもの。この概念は,1895年S.フロイトがブロイアーJoseph Breuerとともに,ヒステリーは心的外傷により生起すると述べたのに始まる。すなわち,きわめて不快で強烈な体験(心的外傷)は当人の精神的な安定をおびやかす容認しがたいものであるので,それは意識の世界から無意識の世界へと抑圧という機制により移しかえられる。

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大辞林 第三版の解説

しんてきがいしょう【心的外傷】

個人にとって心理的に大きな打撃を与え、その影響が長く残るような体験。精神的外傷。外傷体験。トラウマ。

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