(読み)カイ

デジタル大辞泉 「悔」の意味・読み・例文・類語

かい【悔】[漢字項目]

常用漢字] [音]カイ(クヮイ)(漢) ケ(呉) [訓]くいる くやむ くやしい
カイ失敗や過ちを残念に思う。くいる。「悔悟悔恨悔悛かいしゅん後悔追悔
〈ケ〉に同じ。「懺悔ざんげ懺悔さんげ

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精選版 日本国語大辞典 「悔」の意味・読み・例文・類語

くやみ【悔】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「くやむ(悔)」の連用形名詞化 )
  2. 悔やむこと。後悔。
    1. [初出の実例]「咽にむせぶ涙より金吾がそこつを悔(くやみ)の涙」(出典浄瑠璃井筒業平河内通(1720)三)
  3. 人の死を悲しんで弔うこと。また、そのことば。
    1. [初出の実例]「蚊遣にはなさで香たく悔み哉〈去来〉」(出典:俳諧・続虚栗(1687)夏)
    2. 「母上の追悼(クヤミ)よりは」(出典:即興詩人(1901)〈森鴎外訳〉寒丐)

くい【悔】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「くいる(悔)」の連用形の名詞化 ) くいること。後悔。
    1. [初出の実例]「玉手(たまて)の家の 八重子(やへこ)刀自 出でましの 倶伊(クイ)あらにぞ 出でませ子」(出典:日本書紀(720)天智九年五月・歌謡)
    2. 「かかる老法師の身には〈略〉何のくひか侍らむ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)薄雲)

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普及版 字通 「悔」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 9画

(旧字)
人名用漢字 10画

[字音] カイ(クヮイ)
[字訓] とが・くいる

[説文解字]
[その他]

[字形] 形声
声符は(毎)(まい)。(海)・(かい)の声がある。は多く髪飾りをつけた女の姿。その甚だしいものを毒という。・毒に甚だしいもの、上をわれたものの意があるのであろう。卜文にの意に用いる。〔説文〕十下に「恨なり」とみえる。古い用法では、神意に合わないことをいい、〔詩、大雅、雲漢〕「恭す 宜しく怒すること無(なか)るべし」、〔詩、大雅、抑〕「庶(ねが)はくは大无(なか)らん」のように神怒、神の降すとがをいう。

[訓義]
1. とが。
2. 神怒に対して悔悟することをいう。くい、くいる。
3. (かい)と通じ、易の外卦
4. 国語で弔意を示すこと、くやみ。

[古辞書の訓]
名義抄 クユ・ムクユ・イカル・ウミヌ・アラタム・イタル

[語系]
xuは憾hm、恨hnと声義が近い。感は神意に感応すること、艮(こん)は邪眼によって人を却けることで、その心情は、悔が神の下す大悔・悔怒に対する心情であるのと似たところがある。

[熟語]
悔恚悔怨悔懊・悔過悔改悔憾悔咎悔愆・悔悟・悔恨悔慙・悔志・悔事悔悛・悔心・悔責・悔然・悔恥・悔怒悔悖・悔非・悔望悔悶・悔尤・悔吝・悔・悔戻
[下接語]
畏悔・怨悔・改悔・懐悔・患悔・憾悔・記悔・幾悔・悔・久悔・咎悔・禦悔・愆悔・悟悔・後悔・困悔・恨悔・罪悔・慙悔・取悔・羞悔・小悔・傷悔・大悔・追悔・悲悔・閔悔・変悔・无悔・憂悔

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